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No.325
2014/02/08 (Sat) 06:00:32



 LA ロケ地巡り


ロサンゼルスでの生活も残りわずかだ。今回は市内に点在する映画のロケ地巡りの話をしよう。
とは言ったものの先に正直に話しておくが、ここでもまた事前準備が足りず、実際に回ることが出来た映画のロケ地は数えるほどしか無い(おまけにBTTFなんかは前回とのダブリだ!)。
そういうわけで、今回はロサンゼルス最終回として他の記事ではこぼれてしまった小さな出来事や食べたものなんかも紹介して行こうと思う。


ホテルロビーだ。意外と日本人も多い。

朝、相変わらずのいい天気であるが翌日からのロードトリップに向けてまずは洗濯をしよう。ホテル横、そう西に少し歩いたところにコインランドリーがあるのだ。

左:これは館内にあるエレベーターなのだが、これがまた相当年期が入ったもので毎回挙動がおかしく、いつ落ちるかわからない緊張感が常にあった。
立地云々よりもこのエレベーターだけがこのホテルで恐怖だ。だが部屋とコストパフォーマンスは素晴らしい。

The Historic Mayfair Hotel
1256 West 7th Street, Los Angeles, CA 90017
http://www.mayfairla.com/


コインランドリーと書いたが正確にはコインではなく、定額チャージ式の専用カードを使う。
そうは言ってもここを利用するのはおそらく今回限り、カードを買ってチャージしてしまうのは勿体無い。どうしたものかと悩んでいると奥で洗濯をしていた女性が声を掛けてくれた。
どうやら隣のコンビニで借りられるらしく、わざわざそこまで案内し店員に説明までしてくれた。日本人も多く利用するホテルの最寄りランドリーなだけによくある事なのだろうか。
コンビニでチャージし、差額を返却時に返してくれるシステムらしい。ちなみにセブンイレブンだ。余談だがダウンタウン初日にここで買ったブリトーが死ぬほど不味かった。ビーンズが効き過ぎていたのと電子レンジが部屋に無いのを忘れていて冷たいままだったのが原因だ。

女性に丁重にお礼を伝え洗濯をする。そういえばこの女性、どうやら声が出ない様子だったのだが、ジェスチャーで意思疎通することができた。こういう経験があると英語だろうが日本語だろうがたいして問題では無いんだろうなと思う。

そろそろロケ地巡りに向かおう。


ちなみにこういった場所では盗難被害にあう危険性が高いので乾燥が終わるまでは店内のシートで待つ。

7th St. Laundromat
1304 7th St, Los Angeles, CA 90057


ロサンゼルスはそれこそ街自体が大きなロケセットのような物で、至る所に有名作品のロケ地が点在している。観光地などはそのまま使われている場合が多いし、ダウンタウンのビル群はよくモンスターパニック映画で破壊されているので普通に歩いているだけでも巡礼することが出来る。
しかし今回は車で回ることが出来たので点在しているロケ地を一気に見て回ることにした。と言っても時間の都合と事前調査不足でそこまで多くは回れなかったが、実際の建物を見ることが出来るのは嬉しい。


まずはベスト・バイでロード・ムービー用に三脚を購入してから出発だ。


サンセット・ブールヴァード上、ヒルクレスト・ロードとの交差点手前。進行方向的には逆だ。


クレセント・ドライブ上、サンセット・ブールヴァードとビバリー・ドライブの交差点。


クレセント・ドライブ上、ビバリーヒルズホテルの裏だ。

まずやってきたのはビバリーヒルズだ。ビバリーヒルズという地名だけでも数多くの作品を思い出すし、大物セレブたちの大豪邸が立ち並んでいるのもここだ。


Welcome to the Hotel California

 

しかし今回向かったのはこの場所「ビバリーヒルズ・ホテル」で、さらにここは映画のロケ地ではない。
サンセット・ブールヴァードを走っているとクレセント・ドライブとビバリー・ドライブの交差点に看板が立っているのが見えてくる。
ここは1976年に発表されたイーグルスの5枚目のアルバム、そうあの「ホテル・カリフォルニア」のジャケットになっているホテルなのだ。
実際は大変歴史のある高級ホテルの一つで、多くのハリウッドスターや映画関係者がここに滞在している。宿泊はしていないため、車を乗り入れうっかりボーイに持って行かれても困るので外からの撮影だけにしたが、どうやら中を見学出来るツアーもあるらしい。

ぐるっと周りを眺めてさぁ次を目指そう。
"On a dark desert highway―"と口ずさみながら真っ昼間のビバリーヒルズを南に進む。

The Beverly Hills Hotel
9641 Sunset Boulevard, Beverly Hills, CA 90210
http://www.dorchestercollection.com/en/beverly-hills/the-beverly-hills-hotel



サンタ・モニカ・ブールヴァードからアヴェニュー・オブ・ザ・スターズへ。


同、オリンピック・ブールヴァードの高架橋手前。


FOX PLAZA。1987年に建てられレーガン元大統領のオフィスもここに入っていた。

サンタ・モニカ・ブールヴァードからアヴェニュー・オブ・ザ・スターズに入る。センチュリー・シティーに入り一気に周りがオフィス街になったその先に見えてきたのがこの「フォックス・プラザ」だ。
街やビルの名前から分かるように、ここは20世紀フォックスの本社ビルだ。そしてあのダイ・ハード一作目でナカトミ・ビルとして登場したのがここなのだ。よく見るとビルの形状やエントランスに見覚えがある。初めて来た場所だがなんだか懐かしい。
ちなみに見学出来るか中に入ってみようとしたのだが、残念な事に日曜日だったためビルごと閉まっていた。

入れないのなら仕方が無い。「もう二度とこんな高けぇビルには登らねぇ!」と愚痴りながらまたぐるりと周りを回って次を目指す。

Fox Plaza
2121 Avenue of the Stars, Century City, Los Angeles, CA
http://irvinecompanyoffice.com/view/west-los-angeles-1




サンセット・ブールヴァード上、ヒルデール・アヴェニュー交差点手前。


同、サンセット・プラザ・ドライブ交差点上。


これは偽物だ。

センチュリー・シティーからぐるっと回って続いてやってきたのがハリウッドだ。
ハリウッド自体映画のセットそのものな雰囲気ではあるが目的地はここ、あの「プリティ・ウーマン」のラストにリチャード・ギアがリムジンで乗り付けて高所恐怖症云々なあのマンションなのだ。正確にはホテルで、実際に今でも泊まることが出来る。
のだが、撮影しながらなんだか違和感を覚え「こんなに大きかったかな、横が空き地だったような気が……」等と思っていたのだが、実はまんまと違う建物を撮影していたのだ。
本物のロケ地であるラス・パルマス・ホテルはこの裏路地に入る手前の通り沿いにあり、目の前を何度も通過していながら完全に見落としていたようだ。
まぁ、つまりはこのロサンゼルスという街は、どの場所も画になる素晴らしいロケ地に違いないという事でまとめておこう……。
Las Palmas Hotel(本物)
1738 N Las Palmas Ave, Hollywood, CA 90028
http://www.hollywoodhotellaspalmas.com/


ここで少し食べ物の話をしよう。


It smells GOOD!!(サムズ・アップ)状態。

アメリカの食べ物と言うとやはりバーガーだろう。出国前に友人に勧められていたのがこのイン・アンド・アウト・バーガーだ。
基本的に見た目も含め大味なのがこの国のスタンダードな気になっていたのだが、ここのバーガーはとても美しく丁寧に作られていて美味しい。西海岸を中心に南西部や中部で展開しているチェーン店だ。旅行先で見かけた時は是非とも立ち寄ってみてほしい、満足行くこと間違いなしだ。

ちなみにオーダー時にオニオンを入れるかどうか聞かれるので、生スライス・オニオンを入れてもらうか、グリルしてもらうかなど考えておいた方がいいだろう。また裏メニューも存在し、何度でも楽しむことが出来る。
そしてポテトのケチャップはマストだ!
IN-N-OUT Burger
http://www.in-n-out.com/




It smells GOOD!!(サムズ・アップ)状態。コールスローがクソ美味い。

 
左:壁にはメニューが書かれている。注文したのは左上に見切れている「ニューヨーク」だ。
右:万全の体勢で待機。一人客は少ないようだ。

アメリカの食文化と言うと、バーガーにBBQ(今回は残念ながら機会が無かったが。)そしてステーキだ。
ここはダウンタウンにあるステーキ・ハウスなのだが、ガイドブックに有名店として紹介されているのを見て食べに行った。優雅にもランチに行ったのだがそこそこの行列が出来ていて、少し待ってから入店。確か注文したのはNew Yorkと呼ばれる部位のステーキで色々付いたセットで$18.45だ。
まずは先にサイドメニューから到着、これをつつきながらメインディッシュが届くのを待つわけだ。それにしてもこのコールスローが素晴らしく美味い。
しばらくしてから念願のステーキが到着、見た目はかなり分厚い、が、味はまぁほどほどと言ったところか。少し期待し過ぎていたようだ。それにしてもコールスローが美味い。そうだ僕はコールスローを食べに来たんだ。

ちなみにこちらキャッシュ・オンリーでカードが使えないのだけ注意が必要だ。量が多かったためバケットだけドギーバッグで持ち帰った。

The Original Pantry Cafe
877 S Figueroa St, Los Angeles, CA 90017
http://www.pantrycafe.com/


さて、ここからはこれまでの記事と多少被る場所もあるが改めてロケ地として紹介しておこう。


Foo Chow Restaurant

チャイナタウンにあるフー・チョウ・レストラン。
壁面にもデカデカと書かれているがここは、ジャッキー・チェンとクリス・タッカーのアクションコメディー、ラッシュアワーのロケ地だ。ジャッキーとクリスがWarを歌いながら銃で一通り遊んだ後に踏み込むのがこの中華レストランなのだ。店内にも写真が飾ってある。

前回の記事
Foo Chow Restaurant

949 N Hill St, Los Angeles, CA 90012
http://www.foochowla.com/




バック・トゥ・ザ・フューチャーのツイン・パイン・モール(ローン・パイン・モール)のロケ地だ。実際は大型スーパーでこの日は夕飯の買い出し時と被り、ゆっくり場所を探すことが出来なかった。 適当に数枚撮ってきたうちの一枚だが、おそらくこの場所が最初にデロリアンをお披露目した広場なはずだ。故にボケている。
前回の記事
Puente Hills Mall

1600 S Azusa Ave, City of Industry, CA 91748
http://www.puentehills-mall.com/



ここはマッカーサー・パーク、アルバラードにある公園だ。かつては保養地として栄えていたが今ではギャングの抗争で無くなった人が底に沈んでいるとかいないとか。ボルケーノのロケ地でもある。
前回の記事
MacArthur Park

2230 W. 6th St., Los Angeles, CA 90057
http://www.laparks.org/dos/parks/facility/macarthurpk.htm



ユニオン・ステーションも多くの作品に登場している有名なロケ地だ。駅としてだけではなく様々な施設として使われているのが面白い。スピード、コラテラル、あたりからブレードランナーの警察署のシーンもここで撮影された。
またダウンタウンの施設と言うと市庁舎なんかも色々と使われている。



サンタ・モニカ・ピアも多くの作品で登場する。フォレスト・ガンプ、スティング、96時間でも空撮で写ったり、ターミネーターでも確か出ていたはずだ。
前回の記事
Santa Monica Pier

Santa Monica, CA 90401
http://santamonicapier.org/



 
左:AMC、ここのIMAXは壁だ。
右:シティー・ウォーク。クリスマス前で賑わっている。

ロケ地とは少し違うが、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドも映画に関連する場所だ。
ここはユニバーサル・シティ・ウォークにあるAMCと言う映画館だ。僕はここで007スカイフォールを観たのだが、IMAXのスクリーンがシネスコサイズではなく4:3に近い四角形だったことに大きな驚きを感じだ。四角形と言うか、スクリーンが大きすぎて壁だった、と表現する方が正しいだろう。
作品も往年のファンを唸らせるニクイ演出の連続で素晴らしかったが、このスクリーンの迫力は是非とももう一度体験してみたい。

Universal Citywalk: AMC Movie Theater
100 Universal City Plaza, Los Angeles, CA 91608
http://www.citywalkhollywood.com/cinemas.php




さぁいよいよ明日からはエリア51を目指すロード・トリップの始まりだ。
そう考えながらホテルのベッドでうとうとしていると、突然の轟音で驚き目が覚めた。何事かとカーテンを開けるとどうも真向かいのビルの屋上にヘリコプターが降りてきたようだ。
街全体がロケ地のようなものとして紹介してきたが、どうやらここに住む人々もまた映画さながらの主人公たちだらけなのかもしれない。ヘリコプターはしばらく屋上のヘリポートで待機した後、また轟音を響かせながら夜景の輝く夜のロサンゼルス上空へと飛び去っていった。





 こぼれ話
ロサンゼルスはまさに映画の街。至る所にロケ地があり、調べれば調べるだけ行きたい場所が出てくる。
時間のある方はじっくりと街全体のロケ地を回ってみると楽しいと思う。
下調べをしている内に何度もお世話になった参考サイトを敬意を表してここに記載しておこう。

Dreams Come Tours
http://www.dreamscometours.com/starmovie/

California dream big
http://visitcalifornia.jp/theme/entertainment/shoot/

All About :ロサンゼルスで映画のロケ地巡り
http://allabout.co.jp/gm/gc/372367/

そして
バック・トゥ・ザ・フューチャー ロケ地ガイド
http://ww4.tiki.ne.jp/~gomachan/hp17.htm


 旅のお供


Hotel California

イーグルス


言わずと知れた1976年イーグルス5枚目のアルバム。
その昔中学生時代、交換留学で西海岸からやってきた友人がKARAOKEで照れながらも最初に歌ったのがこの表題曲ホテル・カリフォルニアだ。最初こそ照れていたが歌い始めるとなかなか拳の効いたいい歌い方だった。やはり向こうの演歌みたいな立ち位置なのだろうか。


ダイ・ハード<日本語吹替完全版>コレクターズ・ブルーレイBOX(10,000セット数量限定生産)

ブルース・ウィリス (出演)

あっヴぁよぉ!マックレーン!へっへ

イッピカイエ くそったれぇぃ
うおぉぅあ!!!!
ホォーリィー 着陸灯が出来たぜぇ!

(てまぁこのセリフは2なんですけどね。)


輸入ワッペン In-N-Out Burger イネナウト(インアンドアウト)ハンバーガー

PATCH

イン・アンド・アウト・バーガーのワッペン。白シャツに貼れば店員気分!
ちなみにクロエちゃんも食べに来るんだぜ


World Film Locations: Los Angeles [ペーパーバック]

Gabriel Solomons (編集)

ロサンゼルスのロケ地を解説した洋書。出発前に手に入れておきたかった。英語。


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No.323
2013/10/01 (Tue) 04:12:03



 BTTF デロリアン


以前SNSで流れてきた一枚の写真があった。それはBTTFこと「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンを数年かけて自作してしまった、という写真だった。
この写真の出処がデロリアン・モーター・カンパニー・カリフォルニア、場所はガーデン・グローブ、アナハイムの近くだ。
レンタカーを借りたら行ける範囲内だと、出国前にその人物に見学したい旨をメールしていた。返事はOK、平日なら仕事をしているからいつでも見に来てくれ!といったフランクなメールが返ってきた。 今日はデロリアンを見学にそのDMCカリフォルニアへ向かう。


店舗前にずらりと並んだDMC-12、圧巻だ。

サンタ・アナ・フリーウェイからガーデン・グローブ・フリーウェイへ、ウエストミンスター・アヴェニューからウエスト・ストリートへ入った途中だ。ダウンタウンからは30分ほど走ったところの自動車整備工場が続く路地の奥にある。もちろん路地と言っても道路幅は広い。

あった。ここがDMC、デロリアン・モーター・カンパニー・カリフォルニアだ。さっそく入り口前にずらりと並んだDMC-12が出迎えてくれる。これは技術スタッフのもののようだ、ナンバープレートにDMC TECHと印されている。


受付の女性に日本からメッセージを送った者だと説明すると快く奥へ通してくれた。自作デロリアンのオーナーであるダニーは電話対応で忙しそうであったが、その合間を縫って出てきてくれた。 さっそく「君はデロリアンオーナーかい?」と問われたが、日本では残念ながら手に入りにくい。カリフォルニアで暮らす時は買うよと伝えておいたが早速ヘビーな質問だ。

これが自作のバック・トゥ・ザ・フューチャー・デロリアンだ。
自作とは思えないほど完璧なまでに再現されている。おそらくこれはパート1のラストからパート2に登場するデロリアンだろう。思わず"Great Scott!!"と叫んだが笑われてしまった。
外部の電源スイッチを入れ、おもむろに運転席横のレバーを回すとあのタイムサーキットと次元転移装置が光り始めた。感動だ。あとは88マイル出すだけだが、もちろんこのバージョンは"We don't need roads"だ。


The DeLorean time machine. Great Scott!!

 
左:タイムサーキットだ。上から目標の時間、現在の時間、出発の時間となる。
右:次元転移装置、"Flax Capacitar"だ。

 
車内の再現も見事だ。


メンテナンス・フリーを狙って採用された無塗装ステンレス・ボディー。

ここでダニーは仕事の電話のため事務所に戻り、適当に見ていてくれという言葉に甘え僕は暫く工場内を眺めて周ることにした。

一人ハイテンションでデロリアンの写真を撮っていると奥から体格のいいおじさんが顔を覗かせ、日本語の挨拶を交えながら話しかけてくれた。彼もまたここで働いているようだ。どこで日本語の挨拶を覚えたのか聞いたが、どうやら友人が日本で暮らしているらしい。

このおじさんも、とても気さくな方で整備中のDMC-12を見せてくれた。これだけの工具を使って整備して行くのだと言う。おじさんの若い頃の写真だろうか、奥さんらしき女性と写った写真が飾られていた。(右)
ここで僕の持っていたカメラを見て、デロリアンと一緒に写真を撮ってくれると言う。カメラを渡すとあの特徴的なガルウイングを両方とも開き、車両の前に立つよう促された。車体を挟んで向かい合った形になるわけだ。
両手を上げると面白い画になるんだ!と言うことで撮ってもらった写真がこれだが、さっぱりよくわからない物に仕上がっていた。(下)


ガルウィングと挙げた両手がマッチして面白い、らしい。


せっかく写真を撮ってもらえるならこれをやらねば話にならない、とおじさんの掛けていたメガネを借りてパート1の格好をしてみたのだが詰めが甘かった感は否めない。三脚を持って来ていたらおじさんと共にパート2が出来たのにと少し後悔したがそれはデータを取り込んだ後に思いついた。


こんな感じでこのおじさんと暫く遊んでいたのだが、後に調べて実はこの人、「アメリカで現在も働いている唯一のデロリアン公認整備士」のドン・シュテーガーであることが分かりぶったまげた。
おっちゃんメガネ貸してや!などと絡んでいたおじさんが実は、30年以上前に工場が閉鎖される以前からデロリアンのメカニックとして働いていた人だったのだ。


DMC-12を整備中のドンおじさん。

YouTubeにこんな番組があったので紹介しておこう。
タイヤに座って話をしているおじさんがドンだ。

from /DRIVE



ここで少しデロリアンの歴史について触れておこう。
デロリアンと言うと「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のタイムマシンの個体名だと思われている場合も多いかと思うが、正確には原型となった車の名前だ。デロリアンと言うのはDeLorean Motor Company(DMC)と言うもう倒産してしまった自動車製造メーカーの名称なのだが、そこで作られた唯一の車両がDMC-12であり、その事からこの車をデロリアンと呼ぶ場合が多い。

1975年、当時GMの副社長であったジョン・ザッカリー・デロリアンが自分のイメージする理想の車を作るために独立し、自身の名を掲げたDMCをスタートさせたのが始まりだ。あのGMの副社長にまで登り詰めておきながら自ら辞職すると言う野心家ぶりに当時は「GMをクビにした男」と言われていたらしい。

1981年、ついにDMC-12を発売する。無塗装のステンレス・ボディーにガルウィングという特徴的なフォルムがウケたのか初年度は約6500台が販売されたと書かれている。しかし翌年1982年、品質の低さが原因のトラブルが多発し売上が低下、工場誘致として支援を受けていたイギリス政府からの援助の打ち切り、そしてジョン・ザッカリー・デロリアン本人の麻薬での逮捕などが重なり、DMC-12の発売から2年に満たないうちに会社は倒産、工場も閉鎖された。総出荷台数は約8500台と言われている。

その後ジョン・ザッカリー・デロリアンの麻薬逮捕は無罪となり、彼はまた新たな理想の車を作るべく構想を練っていたらしいが、1995年、脳卒中により亡くなっている。

このまま忘れ去られるかのように思われたデロリアンだが「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のタイムマシンとしてDMC-12が使われた事で世界的に再注目され、90年代にデロリアン・モーター・センターとして再出発、現在もオーナー達にパーツの供給を続けている。今日訪れたDMCカリフォルニアもそんな新生DMCの一つだ。

また余談だがDMCには当初DMC-24という4ドアタイプの物や、DMC-80というバスタイプの物まで開発されていたようだ。どれも開発段階で終了してしまったわけだがDMC-24は是非見てみたかった。ここにもう少し詳しく書かれていたので紹介しよう。 "The Proposed DeLorean Sedan Is As Coke-Tastically '80s As You'd Imagine"
また近年ニュースにもなっていたが新生DMCがDMC-12のEV車を試作しているのだと言う。元々エンジン周りはあまり高性能ではなかっただけにどのように変わってくるのかが気になるところだ。




やはり皆BTTFが大好きなようだ。僕もまたデロリアンを知ったのはこの作品からだ。


そうこうしているとダニーが戻ってきたのでデロリアンのBTTFタイムマシン改造制作の事をもう少し聞いてみる。
彼はこれまでにも数台のBTTF改造を既にしており、今はもう一台に取り掛かっているところらしい。
エンジンは確かGMの物に入れ替えてあり実際に運転することが出来る。デロリアンオリジナルのエンジンは別で整備中なのだと言う、右の写真はオリジナルのエンジンだ。
これだけの制作が出来るなんて何か映画に関わっていたのかと聞いたところ、「ファンだからさ!」と返ってきた。これだけDMC-12という一台の車とそれを取り上げた素晴らしい映画に拘り続けられるのは素敵な事だと思う。尊敬だ。



もう少し写真を見てみよう。


これが工場の様子だ。



 
左:ミスター・フュージョン。Krups 223-Aというコーヒーミルがパーツだとか。ちなみにエイリアン1にもさり気なく登場している模様
右:2015年のライセンス・プレート。中央上部に見えるのは恐らくバック用のカメラだろう、運転席にモニタが設置してあった。


惚れ惚れするほど美しい。

 

 


内装を助手席側から。

 
左:助手席前に設置されていたパーツ、これはあまり記憶に無い。
右:少し文字盤のデザインが違う気がするが…。



工場脇には整備待ちの車両だろうか、DMC-12がここにもずらりと並んでいた。手前に白いDMC-12が!

 
左:入り口にある事務所ではグッズやパーツを購入することが出来る。
右:事務所に入るとすぐに奥のタイムマシン・デロリアンが見える。


見慣れないエア・インテークの付いたDMC TECHの車両だ、実に美しい。

じっくり写真を撮って工場内を周っていたので意外と時間が経っていた。皆仕事中ということもあり、そろそろここを出ることにする。
またカリフォルニアに来た時は必ず寄るよ、とお礼を伝え工場を後にした。途中事務所でデロリアン・グッズを売っていたのでDMC-12のキーホルダーを記念に購入、おまけでペンとカレンダーを付けてくれた。
ちなみにここではパーツの購入ももちろん出来る。本物のバンパーを持ち帰るのも面白いと一瞬迷ったが、まぁ使い道も無いので止めておこう。

DeLorean Motor Company California
13881 West St, Garden Grove, CA 92708
http://www.deloreanmotorcenter.com/

※先日ダニーから店舗移転と新店舗オープンパーティーのお誘いメールが入っていた。
どうも下記住所に移転したらしく丁度9/27からオープンだったようだ。
もしこれから見に行かれる方は是非新しい店舗に足を運んでみてほしい。
(僕もパーティーに行きたかった。)
NEW DeLorean Motor Company California
7402 Prince Drive Huntington Beach, California 92647



ロケ地を目指し、オレンジ・フリーウェイを北へ走る。

実はもう一件寄りたい場所があり、北へ車を走らせる。
このDMCカリフォルニアに来たあとには必ず行かなければならない場所、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でドクが最初にデロリアンを紹介するツイン・パイン・モールのロケ地が近いのだ。

DMCカリフォルニアからオレンジ・フリーウェイを北上したところにあるプエンテ・ヒルズ・モールと言う場所だ。だいたい30分ほどの距離だ。
到着した頃にはすっかりあたりも暗くなりあのシーンの雰囲気も出てきたような気がする。

しかし誤算だった。実際到着するまではよかったのだが、予想していたよりもとてつもなく大きな施設でどの面が使われた場所なのか分からなくなってしまったのだ。Wi-Fiはつかめず、頼りになるのはキャプチャしてきた本編の画像だけ。おまけに夜の買い出し時であたりは車で埋まっていた。
X状になっているので可能性があるのが四面あるのだが、それぞれの間に段差がある場所もあり、車で移動するには一度駐車場から出る必要がある。そのため車での散策を諦め徒歩で照らし合わせながら歩いて行くことにした。

ぐるりと回った反対側あたりでどうも似ている地形の場所を発見するが撮影からもう20年以上も経っているので合っているのかわからなくなってしまった。
とりあえずそこでマーティンのごとく走り込んで二、三枚撮影してみたのがこれだ(下)。取り込んでからもう一度本編を見ながら確認してみたが、たぶんこの場所だ。しかし残念なことに撮影時よくわからなくなって適当に撮ったので全て前ピンになり過ぎていた。
夜のショッピング・モール撮影は、ヘビーだ。


確か一番南側が正解だったはずだ。

Puente Hills Mall
1600 S Azusa Ave, City of Industry, CA 91748
http://www.puentehills-mall.com/





 こぼれ話
「ワン!ポイントッ!トゥエニーワン!ジゴッ!!ワッッ!!!」

 ジゴを?
 ギガの訛りかもだぜ。
 こいつぁコトだ!


 旅のお供


1/24 ムービーメカシリーズSP07 バック・トゥ・ザ・フューチャー デロリアン パートI スーパーディテール

青島文化教材社


アオシマから再販されたプラモデル、エッチングパーツもりもりでスーパーディテールの様子。そろそろ一台作りたいよね。作るのが面倒という方はこちらの完成品をどうぞ。


クラップス 自動豆挽き付コーヒーメーカーグラインダー Krups KM7000 Grind-and-Brew Coffeemaker, Black 並行輸入品

Krups

ミスター・フュージョンに使われた223-Aは恐らくe-bayあたりじゃないともう手に入らない気がするが、コーヒーミル付きの同メーカー品としてはこのあたりが後継機になるのではないだろうか。エスプレッソが飲みたいぜ!


Back To The Future - Prop Replica: Flux Capacitor (Unlimited Edition)

ダイアモンドセレクト

まさか次元転移装置も売っているとは思わなかった。ちなみにクルクル回るライセンス・プレートもあるんだぜ。


バック・トゥ・ザ・フューチャー 25thアニバーサリー Blu-ray BOX [Blu-ray]

ロバート・ゼメキス (監督)

言わずと知れた25周年記念のブルーレイ・ボックス。豪華内容!


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No.322
2013/09/20 (Fri) 12:22:29



 LA スタジオ・ツアー


LA滞在中にパラマウント・ピクチャーズとソニー・ピクチャーズのスタジオ・ツアーに参加した。他にもワーナーやユニバーサルもツアーを行っている。ユニバーサルは確かユニバーサル・スタジオ・ハリウッドのアトラクションとして参加する形だったはずだ。
予算はどこも大体50ドル前後と意外と高い。運がよければハリウッドセレブに会える、と言うのが触れ込みのようだ。

こちらはソニー・ピクチャーズのThe Thalberg Building、コロンビア・ピクチャーズの本拠地だ。この中に歴代受賞のオスカー像が展示されている。


月曜日。先日予約なしで参加出来なかったスタジオ・ツアーに再挑戦する。今回はきちんと事前に予約を入れていたから大丈夫だ。ただホステルのフリーWi-Fiでカード決算するのは少し気が引けたが、特に問題も無く完了した。

30分前には集合するよう書いてあったが道路状況も考慮し余裕を持ってスタジオへ向かった。向かいの駐車場に車を止め、今回はメルローズ・ゲートから入る。
まずはパラマウント・ピクチャーズだ。

ゲート脇のスタジオ・ツアー客待合場所に通される。簡単なベンチのある屋外だったのだが、晴天の直射日光の降り注ぐベンチに座りながらもう少しゆっくり来てもよかったと後悔していた。


パラマウントのスタジオ・ツアーは朝9:30から14:30までに30分間隔で開催されており、団体以外の定員は見た感じ各回10人未満のようだ。基本的には土日も開催されている。ちなみに2時間のツアーで48ドルだ。また、通常よりも豪華なVIPツアーも用意されており4時間半というツアー時間にランチやお土産写真、アーカイブやスタジオ施設へのVIPアクセスなど盛り沢山な内容だ。ちなみにこちらは165ドル、もちろん僕が参加するのは通常ツアーだ。

しばらくするとメガネにスーツのインテリっぽい男性がやってきた。今回のツアーのガイドらしい。
僕は男性客一人と、少女二人を連れた家族客一組と一緒になった。映画制作というよりはセレブに興味を持つ女の子達、といった感じだろうか。まぁジャスティン・ビーバー感は出ていなかったのでとりあえず安心した。

まず簡単なツアーの説明を受けたあと、インカムを渡される。多少離れて散策しながら着いて行ってもガイドの解説は聞こえると言うわけだ。これが意外と有難い。

時期はまもなくクリスマス、ここはあの有名なブロンソン・ゲートなのだが、噴水の場所にツリー設置真っ最中でまともに撮影出来なかった。

さぁいよいよ出発だ。
本場ハリウッドのスタジオはとにかく広い。その主要箇所を回って行くため、7人乗りのゴルフカートのような見た目のツアー・カーを使う。

一人客の男性がちゃっちゃと助手席に乗ってしまったので家族客に配慮し僕が最後尾後ろ向きに付けられた特別シートに乗ることになった。「その席は見晴らしが良くて僕も好きなんだ」とガイドが言っていたがまぁ外れ席だろう。ただ見晴らしは本当によかったので乗り物酔いしない人にはお勧めかもしれない。

 
左:これは「フォレスト・ガンプ」で実際に使われたベンチだ。Bubba Gump Shrimpでちょくちょく座っていたもののオリジナルになるわけだ。実際にあのポスターのように座って写真を撮ってもらったがあまりにも似ていなかった(座り方をちゃんと覚えていなかった)ので今回は自粛しよう。
右:左の建物は「バニラ・スカイ」で使用されたセットだ。そして同じ建物か奥の物か確認が取れなかったが「Mr.&Mrs. スミス」にも使われていたらしい。

ニューヨークの町並みが丸ごと再現されているNew York Streetだ。数多くの作品がここで撮影された。確か「ゴーストバスターズ」で使用された建物もあると言っていたはずだ。しかしここは外観のセット、中身は何もなく吹き抜けで機材を入れられるようになっているものもあった。


スタジオとハリウッド・サインを同じフレームに収められるのはここだけらしい。ここからの眺めは最高だ!


他にも普段は駐車場として利用出来る巨大な水槽セットや、僕は分からなかったが人気ドラマのセットなども見学した。
終盤、スタジオグッズを売っているショップに立ち寄る直前、ガイドが興奮気味に小声で話しかけてきた。どうやらドラマgleeのキャストがそこのテラスに居るらしい。これまた僕はあまり見ていない作品だったので誰だか分からなかった。どうもスタジオ側としても最近の推しはドラマのようだ。

パラマウント・ピクチャーズのスタジオ・ツアーはこのショップで解散となった。
さぁ次はソニー・ピクチャーズへと向かおう。もうロサンゼルスでの滞在時間も残り少ないので午後に予約を入れていたのだ。


メルローズ・ゲートを眺めながら次はソニー・ピクチャーズへ向かう。
Paramount Pictures
5555 Melrose Ave, Los Angeles, CA 90038
http://www.paramountstudios.com/
Studio Tour
http://www.paramountstudiotour.com/




ソニー・ピクチャーズ・プラザの内側から。歴代作品が並んでいる。ツアー内でこの作品が何かと言うクイズが出たがさすがは本場、全て答えられる人が何人もいた。

ソニー・ピクチャーズのスタジオ・ツアーの集合場所はカルバーシティにあるソニー・ピクチャーズ・プラザになっている。そこからスタートして隣接しているスタジオへと向かうのだ。ちなみにツアーゲストはプラザの地下駐車場を無料で利用することが出来る。ここも巨大なスタジオだが、プラザは新しいのか斬新なデザインをしている。ちなみに旧コロンビア・ピクチャーズのスタジオだ。

ツアー開始までしばらく時間があったのでプラザ一階カフェスペースでランチを取ることにする。社員証があると割引になるようだが一般客も食事が出来る。Wolfgang Puckという店のサンドイッチが美味しそうだったためそれを食べることにしたが、独自の選択式があまりよく分からず隣の女性に助けてもらいながら注文した。
普通のお姉さんに見えたが彼女もまた映画製作に携わるプロフェッショナルに違いない。


USA版ゴジラだ、可愛い。右奥にはアパッチ、左奥にもズラリと映画関連アイテムが並んでいる。

カフェスペースの周りにはUSA版ゴジラやスパイダーマン、MIBのハリボテなど有名キャラクターが多数展示してある。他にも空中にアパッチがぶら下げてあったりなど遊び心満載で非常に楽しい。

左:スパイダーマンだ、可愛い。右側の部屋がスタジオ・ツアーの事務所だ。
中:USA版ゴジラの顔のアップ、可愛い。
右:右のグリーンバックで写真撮影してもらい、帰りにその合成写真が貰える。ちなみに左にハリボテの後ろ姿が見ているのがMIBだ、可愛い。


ソニー・ピクチャーズのスタジオ・ツアーは平日の9:30から14:30の間に4回行われる。最大だと100人近い大所帯で周るので予約無しでも参加出来る可能性もあるが、公式サイトには予約推薦になっていたので登録して行ったほうが無難だろう。確かここも2時間ほどのツアーで38ドルだ、人数が多い分安いのだろうか。
ちなみにパラマウントもそうだったが、写真撮影は基本OK、動画撮影はNGとなる。当然だがガイドがここは撮影禁止と言っている場所は禁止だ。おそらく未公開かどうかが基準なのだろう。

そろそろ時間だ。プラザ内のスタジオ・ツアー・ブースに続々と参加者が集まってきていた。
ツアー・ブース脇のシアターでMGMからコロンビア、そしてソニーへと移り変わっていくスタジオの歴史を勉強した後で道路を渡りスタジオの敷地に入る。青いスタジオ・ジャケットを着た早口なガイドのおじさんが出すクイズにみんなで答えながら周っていくのが基本スタイルのようだ。こちらの場合は人数も多いため徒歩での移動になる。

 
左:「オズの魔法使い」にちなんだ巨大なレインボーのオブジェ。2012年に完成したばかりらしい。
右:これがスタジオの様子だ。


映画スタジオにはお馴染みのロゴ付きウォーター・タワーだ。

 
左:これは何か南極系のドラマのセットだったはずだ。これもまた知らないドラマだった。
右:巨大なスタジオが丸々食堂として使われていた。天井の抜け具合が凄い。


メインストリート、コロンビア・ピクチャーズの看板の下に「007 スカイフォール」の名前が。

 
左:歴代コロンビア・ピクチャーズのロゴが変化していく様子が描かれている。
右:そろそろ終了時間だ、みんなで出口へ向かう。

その他にもドラマの歓声を録音するスタジオや、これまた馴染みのない人気テレビ番組のセット、そして一番興味深かった効果音の録音スタジオなども見学した。この部屋の中に雑多に置かれたありとあらゆる物を叩いて落として割って踏んづけて擦りつけて突いて、イメージに近い音を出すわけだ。


ソニー・ピクチャーズ・プラザ、綺麗な建物だ。
Sony Pictures Studios
10202 W Washington Blvd, Culver City, California 90232
http://www.sonypicturesstudios.com/
Studio Tour
http://www.sonypicturesstudiostours.com/




また、これはスタジオ・ツアーとは少し違うが、「ハリウッドの映画制作法が日本語で受講できる」と言う映画学校、ISMPにもお邪魔した。
ここは東京で同じプロジェクトだった方が卒業生ということで紹介してもらったのだが、校長を務める横山さんはハリウッドでも第一線で活躍されているエディターだ。あのリドリー・スコットとも仕事をしたというのだから凄い。

少し授業の様子も見てみたかったが丁度開催するからとサンクスギビングデーのパーティーに呼んでもらえる事になった。
余談だがサンクスギビングデーは本当に驚くほどほぼ全ての店が閉まっている。途中何か買っていこうかと、ここなら流石に開いているだろうと大きなショッピングモールに立ち寄ったのだが、駐車場には止められるがモール自体は完全に閉まっていた。また、よく立ち寄ったサンタモニカ・プレイスも見てみたがここもダメ、この日だけは特別に駐車場が無料開放されていた。日本では有り得ない光景だけに驚きだったが皆同じ日に休むと言うこの習慣は見習ってもいいと思う。

話を戻そう。ISMPのあるトーランスは日系人の多い比較的安全な地域らしく夜遅くまで騒げそうだ。パーティーでは本場ターキーが丸ごと振る舞われ、車で来ていたためビールが飲めないのが残念だったが大満足だった。
現役学生の作品を少し見せてもらったがREDを借りて4Kで撮影したという。羨ましい、やはり今からでも留学したいものだ。本当にいい刺激になった。
ISMP
19401 South Vermont Avenue Suite G106 Torrance CA 90502
http://www.laismp.com/





 旅のお供


フォレスト・ガンプ 一期一会 [Blu-ray]

ロバート・ゼメキス (監督)


みんなちゃんと見なおしてババ・ガンプ前のベンチでちゃんと座り直すんだ!意外と覚えていないもんだぞ!ダン中尉!


Mr.&Mrs. スミス [Blu-ray]

ダグ・リーマン (監督)

スミス夫妻が夫婦喧嘩するアクション・コメディー超大作。ブラピはカッケーしアンジーはセクシーだし、ジョン・パウエルのスコアもいいし、アクションも盛り上がるしで普通に楽しめる作品。ちなみにラブシーンでアンジーはノーパンを希望したらしい。


GODZILLA [DVD]

ローランド・エメリッヒ (監督)

我らがローランド・エメリッヒ大先生の日本ゴジラを米産にしたモンスターパニック。エメリッヒ大先生の作品なのだからどんな演出でもゴジラじゃなくてもゴッドジラでもオールオーケー。「ごじら…ごじら…」


メン・イン・ブラック トリロジー Blu-ray BOX

バリー・ソネンフェルド (監督)

実はMIB1は五本の指に入るほど好きな作品。やっぱりエイリアンがいっぱい出てくる作品は良いよね。ちなみにニューヨークでラストのUFOロケ地へ巡礼してきたお話はまた後日。


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No.321
2013/08/11 (Sun) 22:54:01



 ザ・ビッグ・エンデバー


僕がロサンゼルスに行く半年ほど前、退役予定だったスペースシャトルのオービタ「エンデバー」がダウンタウンにあるカリフォルニア科学センターで展示されると言う話を耳にした。展示開始は10月末から、実は当初の出発予定は9月だった。僕はどうしてもこの機会に見に行きたいと予定を再調整していたのだが、結果として仕事のプロジェクトが延びた事や、Van Halenライブの延期などが重なり11月出発に変更することが出来た。そんな2012年11月19日、つまりは一般公開から3週間も満たない展示したての機体に幸運にも会うことが出来る。


カリフォルニア科学センターの様子も紹介したいのでエンデバーはもう少し後だ。どうしてもすぐに見たい場合はこちら

だがその前に一件寄りたい場所がある。アメリカでの生活にもたいぶ慣れてきたことだし、ついにレンタカーを借りるのだ。
ホテルからバスとメトロレールを乗り継ぎLAXへ、そこからレンタカー会社別の専用バスで向かう。今回借りたのは格安海外レンタカー会社の一つ、ダラーレンタカーだ。


LAX周辺には多くのレンタカー会社の店舗が点在していて、それぞれだだっ広い駐車場に何台もの車輌を並べている。

予約は日本から入れていたのだが、店舗で確認をしてみるとオプションの保険とGPSで予想以上に値が張った請求書が出てきた。
確か予約時に保険加入パックと書いてあったはずだが、店員としばらく話し込んでいたが結局分からず、初めての地と言うこともあり初期に提示されたプランで妥協することにした。
どうも仲介予約サイトとの連携が悪かったらしく僕自身も事前に保険内容を再確認しておかなかったことを後悔した。結局結構な金額になってしまった、これなら案外Hartzでも変わらなかったかもしれない。

まぁいい。気を取り直して書類を受け取る。どうやら店舗横の倉庫内にキーが付いたまま並べられている車を指定ランク内から好きに選べるようだ。
黒のクライスラーにするか迷ったが予約時に指定していたのと同じダッヂ・アヴェンジャーにした。予想よりもしっかりした内装をしている、いい車だ。

 
左:倉庫内にも車両がズラリと並んでいる。ランク分けされているのでその中から好きな物を選び乗って出るわけだ。
右:クライスラーかダッヂかを悩んでいる様子。そういえば何故か自分の中ではDODGEの表記がダッジではなくダッヂだ。

さぁいよいよ公道に出よう。
ご存知のようにアメリカは左ハンドル右側通行と日本とは真逆なわけだが、思っていたよりも普通に走ることが出来た。
そうは言っても複数車線道路から出た時や右左折時はうっかり対向車線に入ってしまいそうになるので常に「右ー右ー。」と口に出しながら走っていた。

 
左:GPSとはカーナビのこと。おもりで置くだけのまぁ安物だ。親切にも日本語音声にしてくれたのでそのまま使うことにした。
右:このゲートで手続きを済ませればいよいよ公道だ。逆流禁止の車止めが見えるので途中でのバックは絶対にNG、タイヤがバーストしてしまう。何もパンクさせる必要はないだろうと思うがこれがアメリカ式なのだ。


いざ公道へ。これが左ハンドル右側通行だ。
Dollar Rent A Car
5630 Arbor Vitae St, Los Angeles, CA 90045
http://www.dollar.com/









2012年9月、ロサンゼルス上空に二機のF/A-18にエスコートされたB747が現れ、ハリウッドサインをかすめ飛びながらLAXへと降り立った。
このNASAの名を掲げたB747に背負われていたのが退役したオービタ、そう、あのエンデバーだった。
フロリダ州のケネディ宇宙センターから大陸を横断し、カリフォルニア州エドワード空軍基地などを経由した後、サクラメントやサンフランシスコといった都市をローパスで飛行し、ロサンゼルスへ。悪天候のため予定より2日ずれ込んだラストフライトであった。また、このエンデバーが製造されたのはカリフォルニア州のパームデール、退役後に生まれ故郷へ帰ってきたことになる。

カリフォルニアの大地を再び踏んだスペースシャトル、エンデバーがその地上を、建造物をギリギリで交わしながら時速2マイルと言う驚くほどゆっくりとしたペースでカリフォルニア科学センターへと向かって行く姿はネットを中心に多くのメディアで取り沙汰された。その迫力ある映像に誰もが釘付けになり、固唾を飲んで見守ったことだろう。

そんなカリフォルニア科学センターへ借りたばかりのレンタカーで向かっている。
サウス・フィギュエロア・ストリートを南下していくと右手にDC-8が見えてきた。とりあえずそこのロータリーに入り地下駐車場入口まで車を寄せたのだがゲートが開かずインターホンを押しても返答が無かった。やはり一般入口ではなかったようだ。
少し先にあった一般入り口から入り直し、駐車場の端に車を止めた。今回は車で来たがもちろんメトロを利用して来ることも出来る。

以前あれはハセガワ製だったかイタレリ製だったかのSR-71を作ったがあっさりしたモールドとマットブラックでの塗装、シンプルなパーツ構成であまり楽しくなかった記憶がある、が好きな機体だ。

本館へ向かう途中、あの怪鳥SR-71ブラックバードの原型、A-12が出迎えてくれる。これは十数機作られたA-12の中の唯一の複座型練習機だ。この特徴的なフォルムはステルス性を高め、高高度、超高速飛行での偵察任務を目的とするために設計されたものだが、60年代にこれだけ斬新なデザインの機体が作られたと言うことに改めて驚きを感じる。
雨ざらしだがカリフォルニアの天候のためか保存状態は良い。それにしてもこっちの博物館はジオラマ等で当時を再現したものが多く、この機体にしても現役だった頃の躍動感を思わせる飛行姿勢での展示など流石に上手い。
そろそろ中に入ろう。

 
左:センターの壁面には大きくエンデバーが張り出されている。
右:中へ入る。空中にはF-20(左側)とT-38(右側)、インパクトがある。

ゲートを潜るといきなり空中にF-20とT-38が展示してあるのが目に入る。前者は試作機のみ、後者は訓練機、なるほど分かってきた。ここカリフォルニア科学センターは教育を目的とした機関、先ほどのA-12が訓練機だったのもそうだが、航空機として展示しているわけで決して兵器である戦闘機として置いているのではないのだろう。そこに何か誇りのような物を感じた。

そう、ここカリフォルニア科学センターは教育に重きを置いた場所で、なんと入場料は無料なのだ。平日ではあったが中は子供連れの家族客で賑わっていた。こういった手軽に科学と触れ合える施設があるのは本当に素晴らしいことだと思う。しかも展示品の多くには体験コーナーがあり、実際に触って原理や仕組みを理解することができる。教育機関としても本当に良い場所だ。

正面のエスカレーターを登ると見えてきた、エンデバーの看板だ。やはり結構な行列が出来ている。
まずはエンデバーを見ようと列に並んだのだが、どうも前の家族がチケットがどうこう話をしている。もしかすると整理券が必要なのかとそのカウボーイ風お父さんに聞いてみたところ、どうやら入口横の窓口でチケットを買ってこないといけないらしい。なんとも丁寧に教えてくれた良いお父さんだった。
チケットはIMAXとのセットもあったが時間の都合上エンデバーだけのものを購入、しかもたった2ドルなのだから驚きだ。


入場の整理番号までまだ時間があったので先に館内を見て周ろう。


T-38とF-20の後ろ姿、これも飛行姿勢での展示だ。

 
1960年代ジョン・F・ケネディー大統領の元で本格的に始動したアポロ計画、まさに冷戦下でのソビエト連邦との開発競争真っ只中であった。時は流れ1975年、アポロ・ソユーズテスト計画、これはそのミッションで実際に使用された司令船だ。この二国の宇宙船のドッキングはつまり宇宙開発競争の終わりを意味し、またアポロによる最後の有人宇宙飛行でもあった。

 
左:1976年火星に着陸したバイキング・ランダーのフルスケールプロトタイプだ。
右:これはISSの実験モジュール的なものだろうか、解説を読み忘れていた。

 
左:中央にはあのMercury-Redstone 2 Space Capsule、1961年チンパンジーのHamを乗せて打ち上げられた。奥にはシミュレーターなどがあり賑わっている。
右:Gemini 11、後の月飛行計画への技術開発として1966年に打ち上げられた。

同じくGemini 11。このヒートシールドが再突入中の宇宙飛行士を守った。表面温度は1900℃にもなりその放射状の模様が壮絶さを物語っている。

 
左:これは1969年アポロ11号によって持ち帰られた月の石の一部だ。
右:メキシコで発見された炭素質コンドライトの石質隕石だ。暗く、すすけた、炭素が豊富な小惑星から来たらしい。

 
左:(昆虫画像)ここには航空機や宇宙関係の物だけではなく、あらゆる生物に関する展示、人体に関する展示なども豊富にある。
右:(昆虫画像)こいつらはHissing Cockroach、マダガスカルゴキブリと呼ばれるペットなんかにもされる大型のゴキブリだ。ゆっくり動いていてよく見るとなかなか愛嬌がある。隣にいた女の子と見入るようにじっと観察していたがこれは飽きない。


エコシステムゾーンでは様々な自然環境を体験できる。ここはその中の一つケルプフォレストだ。

 
左:吹き抜けの水槽が広がり、本物の陽が差し込む自然の環境が再現されている。
右:水槽外、左奥の白い装置が上下することによって波を発生させている。




「STSってのはこんなので、Endeavourはこんな機体でこんな偉業を成し遂げていて日本人も初めて乗ったよblah blah blah、彼女の旅はカリフォルニアのここから始まるよ!」みたいな感じのイントロダクション。

そろそろ入場開始の時間だ。先ほどのエントランスへと向かい、特設会場へ入った。
まず最初に見えてきたのが実物サイズのタイヤや管制室、宇宙空間で使われるトイレの浄水器やクルーが持参した私物の例、そしてエンデバーの歴史とカリフォルニア科学センターへとやってくるまでの軌跡が語られていた。

 
左:一般的な航空機よりも重く着陸も特殊なオービタを支えるのはこの強靭なタイヤだ。オービタの着陸時のタイヤへの負荷はジャンボジェットとして知られるB747の3~4倍だと言われている。これはエンデバー最終任務STS-134で実際に使われたもの、ご覧のように実際にタイヤに触れてみることが出来る。
右:「初の教師搭乗として学生たちに見守られる中で起きたチャレンジャーの事故。次のシャトル発射までの32ヶ月もの間NASAは数百もの変更をシャトルとソフトウェアに施し、安全性を高めた。」という感じのフリップとこれは設計図か。

 
左:Made in California、1987年からOV-105がカリフォルニアのパームデールで作られる様子と、1991年にケネディー宇宙センターへと運ばれる工程の解説。と7万人の子供から選ばれた"Endeavour"の名付け親の少女へ、パパブッシュから表彰状が送られる様子。
右:Fuel Cells、水素と酸素を化学反応させ電気を作る燃料電池だ。これが3機搭載されている。また化学反応で電気と共に生成される水は飲料水として再利用される。

 
左:Rocketdyne Operations Support Center (ROSC)、管制室のように見えるがどうやらこれはシャトルのメインエンジンを作っているRocketdyneの物のようだ。つまりはエンジン部分の監視だろうか。当時はプラット&ホイットニーと同じカリフォルニアのCanoga Parkにあり、全ての打ち上げをそこから監視していたらしい。今回それがここへ移されたと書かれている資料もあったので本物かもしれない。
右:NASAの宇宙飛行士Garrett Reismanが宇宙へ持っていった私物。右中央の缶はISSでロシアから供給された宇宙食らしい、ギャレットはPike Perch Pilafが好物だったと書かれている。Yum!

さらに進む。
順路通りに進んで行くと途中、プラスチックのコイン型トークンを渡される。これは次のゲートをくぐる時のチケット代りとなるようだ。

ついにエンデバーとのご対面かと意気揚々と進むがまた別の部屋が現れ、そこでエンデバーを運ぶミッションのショートフィルム「Mission 26: The Big Endeavour」を鑑賞する。
焦れったいくらいに前振りが長いがその分期待値がどんどん上がって行く。楽しみだ。

これもまた見事なショートフィルムだ、拍手を送り次に進む。黒のコイントークンを渡し、代わりに紫のトークンを受け取る。どうやら一度外へ出てそこから展示室へと向かうらしい。屋外の大きな格納庫がガラス越しに見えてきた。エンデバーはあの中にある。



こいつが「空飛ぶレンガ」だ。おっと、今回はボルボ240の話じゃぁないぜ。

カリフォルニアの晴天の中からでは、小さい扉から覗く薄暗い室内はよく見えない。期待に胸高鳴らせながら列に並び、ゆっくりと格納庫の扉をくぐった。

扉のサイズからは想像もつかないほど大きく広がる格納庫の中心に、それ以上の存在感を漂わせてスペースシャトル エンデバーが展示してあった。
その機体は予想していたよりも大きく、地球と宇宙を往復した歴戦の証と共に、誰もが一度は夢見た宇宙飛行士になりたいという幼き日のあの頃を思い出させ、無意識に感嘆の声をもらしていた。恐らく皆同じ気持ちを感じていたのだろう、誰よりもはしゃいでいたのはお父さん達だった。
僕の後ろにいた父に肩車をされた少年が入った瞬間思わず"Huge!"と叫んだ。しかしこれだけ大きな機体でも宇宙に出てしまえば光る「点」の一つでしかないのだ。


ノーズ部分、なんだか犬の鼻のようだ。


RCSスラスタ、ここからプシュっとやって姿勢制御を行う。

 

ちなみに現在の展示方法は仮のもので、最終的には縦置きの発射スタイルで展示されるらしい。
その周りをぐるりと回れたり、この状態では難しい上面や、コックピットの近くを見学することも出来そうだ。完成は2017年を予定しているらしいがこれは楽しみだ。縦置きを間近で見学出来る迫力は凄まじいに違いない。
逆に、エンデバーの土手っ腹に潜り込むことが出来るのは恐らく今の展示の時だけだろう。耐熱タイルの様子を詳細に見たい人は変わってしまう前に一度見に行くべきだ。その価値は十分にある。


隙間なく表面を覆う耐熱タイル、この一つ一つに別のIDが印字されている。つまり全て場所が決まっているのだ。

 
大気圏再突入時、機体表面は1600℃以上にもなる、その過酷な状況で機体を守るのがこの耐熱タイルだ。LI-900と言う素材で作られた耐熱タイルは真っ赤になるまで熱せられても素手で持つことが出来るほど熱が伝わらない。
僕はこれまであの悲惨なコロンビアの事故はこの耐熱タイルの剥離が原因だと思っていたのだが、実際は主翼前面の強化カーボン耐熱パネルに、外部燃料タンクから落下した断熱材が直撃し破損したことが原因だとされていた。どちらにしても打ち上げ後に異変に気付いた職員もいたらしく、そこで未然に事故を防げなかったNASAの管理体制の甘さも悔やまれる。


Space Shuttle Main Engine (SSME)


 
これがロケットダイン社製のメイン・エンジン、SSMEだ。3機搭載されている。小さい方は軌道制御システムだ。液体水素と液体酸素を燃焼させることで莫大な推力を得ることが出来る。
拡大すると分かりやすいがやはりエンジン周りは損傷が激しい、その細かな傷が宇宙からの帰還を物語っている。


 
これがそのSSMEの全貌だ。近くで見るとその巨大さと対照的な緻密さに驚かされる。このSSME3機から放たれるエネルギーはフーバーダム13個分の出力に匹敵するらしい、がスケールが大きすぎてさっぱり想像出来ない。


Mission 26: The Big Endeavour、そうこれこそがエンデバーの最終ミッションなのだ。


オービタとは軌道船部分であるこの機体のこと、スペースシャトルとは厳密にはオービタに補助ブースターと燃料タンクが合体した状態、もしくはこのプロジェクト自体のことを言う。エンデバーのOV-105というのはOrbiter Vehicleの略だ。
このオービタはこれまで実験機のエンタープライズ含め6機だけが実機として製造されたわけだが、エンデバーが製造されたのは1986年のあのチャレンジャー爆発事故により損失した機体の補充のためだった。1992年の初ミッションから2011年の引退まで25回のフライトでNASAを支えた最も若い機体だったわけだ。

そんなスペースシャトル計画も2011年のアトランティスでのミッションを最後に終了してしまった。
それこそ僕らのように80年代後期生まれにとっては物心ついた頃から宇宙への旅と言えばシャトルによるものであったわけだが、1981年の初飛行の時はきっと当時の子供達は、従来のロケットによる手段ではなく乗り物として帰還出来る新しい時代の到来に目を輝かせたことだろう。もしかすると30年先の未来に手軽な宇宙旅行の姿をイメージしていたかもしれない。そして僕達もまたこの方法がこれからもスタンダードだと疑ってやまなかった。
だが現実は違った。2003年のコロンビア空中分解事故、それに伴う安全対策の見直しでただでさえ試算以上のコストがかかっていた計画は脆くも崩れ去ってしまった。皮肉なことに当初使い回しが効き、使い捨てよりも安いと考えられていたシャトルは結果として使い回しの安全対策を強化していくことで莫大な費用を必要としてしまった。250万個もの膨大なパーツにより構成され、「人類史上最も複雑な機械」と言われる機体の使い回しは安易な事ではなかったのだろう。

しかしながら宇宙への挑戦が終わったわけではない。
スペースシャトル無き今はロシアのソユーズだけが頼りだが、今後は民間が本格的に参入してくることだろう。それで競争率が上がり発展していくかもしれない。もちろん安全性を軽視しない程度にだが。
何はともあれ、このスペースシャトルという有人宇宙飛行の計画自体が与えてくれた夢みたいなものは果てしなく大きく、少年時代に宇宙へ関心をもつきっかけとなったことは間違いない。これからはこのカリフォルニアの地で教育教材として貢献し続けていくことだろう。

宇宙は広大だ。


宇宙は広大だ。
California Science Center
700 Exposition Park Dr, Los Angeles, CA 90037
http://www.californiasciencecenter.org/
(入館無料、エンデバーは2ドル チケットの事前購入が必要)





 こぼれ話
僕は昆虫と宇宙と恐竜と模型が大好きな少年だった。とりわけ宇宙には漠然とした大きな期待を持ち天体望遠鏡を覗いてはわくわくしていた。当時住んでいた場所は関西の片田舎でそれこそ街灯も少なく天体観測にはもってこいだった。
そんなある日、小学校であれは確か1998年、後の「きぼう」となるISSの日本実験モジュールの愛称を公募する企画に参加してみようという授業があった。僕は何という名前を書いたかはさっぱり覚えていないがとにかく楽しかった。
つまり落選したわけだが、代わりに毛利衛さんのステッカーが送られてきた。しかもそれが2セットも入っていて、それが入れ間違いだったのか、僕が二点応募していたのか、どちらにしても当時はまた一歩宇宙に近づいたようなそんな気がしていた。
その毛利さんが初めての日本人として搭乗したスペースシャトル、そして、きぼうの第一段階部品が搭載されたのもこのエンデバーだった。日本にとっても馴染みのある機体なのだ。

またこれはその翌年だったか、初の純国産ロケットH-IIAの愛称とシンボルマークを公募する企画にも参加した。
残念ながらこの企画は度重なる打ち上げ失敗で「今はまだ募集してもらった愛称とシンボルマークを載せた機体で飛ばす時期ではない。」と打ち切りになってしまったのだが、お詫びとしてNASDAからのメッセージとH-IIAロケットの付いた携帯ストラップが入った封筒が送られてきた。さっそく携帯電話に付け、それがどこかへ飛んで行ってしまうまでしばらく使っていた。


それから月日は流れ、いつしか夜空を見上げる事はなくなってしまったが、それでもSF映画は大好きだったり、宇宙に関するニュースには飛びついたりと、なんだかんだでいつまでたってもわくわくさを忘れられない少年のままだなと思う。

たまには夜空でも見上げたいものだ。東京の空は微かにオリオン座が確認出来る程度に、今日も明るい。


 旅のお供


スペース カウボーイ [Blu-ray]

クリント・イーストウッド (監督)


かつて宇宙へ行く夢をサルに奪われたおじいちゃん達が「空飛ぶレンガ」に乗って旧ソ連の衛星を直しに行くという色々全部突っ込んである冒険映画。まぁ厳密に言うと、そんな適当な進入角で…とかそんな簡単な脅しで…とかツッコミどころ満載なわけではあるが、細かい事は置いといてとにかく面白い。
夢と希望に溢れる理想的な宇宙像。しかしFly me to the moonを流すのはズルいと思う、そりゃあグッと来るよ。


1/200 スペースシャトル オービター w/ブースター

ハセガワ

俺達の模型メーカー、ハセガワ製のスペースシャトル。ブースターも付いたフルセットで発射前の状態を再現することが出来る。
その昔、映画よりも熱心にプラモデルと向き合っていた頃、地元の老舗模型店の棚の上の方に埃を被って置いてあったこの模型が欲しかった記憶がある。結局いつも別のハセガワ製戦闘機を買って帰ってしまっていたわけではあるが。


Fisher スペースペン ブレット EF400

FISHER

NASAに採用されていて宇宙の無重力でも、上向きでも水中でも-34℃から+121℃の温度変化の中でも書ける凄いボールペン。
「一方ロシアは鉛筆を使った。」というジョークが有名だが、実はNASA採用の数年後に同じくこのフィッシャーを採用、もう鉛筆ではなかったわけだ。
またこのEF400は美しいデザインからニューヨーク近代美術館に展示されている。ちなみにアポロ11号月面着陸のミッションで実際に使用されていたモデルはこちらのAG-7だ。


増補 スペースシャトルの落日 (ちくま文庫)

松浦 晋也 (著)

本文でも少し触れたが、スペースシャトル計画がいかに失敗だったかに切り込んだ本。とにかく計画の根底から誤りがあり、幾つもの思惑が交差し、結果としてあの二回もの事故を起こしてしまった。これまで感じていた、アポロ時代のソユーズが現役なのに何故シャトルは退役してしまったのか、という漠然とした引っ掛かりがそういう事だったのかと分かるはずだ。そもそも翼は飾りでしかなかったなどセンセーショナルな内容も。まさに空飛ぶレンガだったわけか。
実際に死者が出ている以上「夢を与えてくれた」だけでは済ませられない、と言うことで最後に現実的なものを紹介した。


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No.320
2013/08/06 (Tue) 02:54:15



 ダウンタウン



NASAのコンテナ。間違いなくアメリカ航空宇宙局は関係ないファンメイド。

左:ウィルシャー・ブールヴァードから見たハーバー・フリーウェイ、奥にそびえ立つのがザ・リッツ・カールトンだ。
中:ダウンタウンを走るバス、DASHだ。たった25セントで乗ることが出来る。
右:ウィルシャー・ブールヴァードとフラワー・ストリートの交差点。


ウィルシャー・ブールヴァードのスタート地点、グランド・アヴェニューに突き当たる場所だ。

ダウンタウン中心地、平日の昼間だからか歩いている人もまばらでどこか落ち着いた雰囲気が漂っている。
ウエスト・4thストリートを跨ぐサウス・グラント・アヴェニューの高架橋の上に差し掛かったところでマットブラックのカメラカーに続いてスポーツタイプのセダンがドリフトをしながら交差点を曲がっていった。白昼の街中でカーアクションの撮影が行われているようだ。
写り込むんじゃないかと思い、反射的にエキストラ役に徹したが周りでは携帯で撮影している人も居て歩行者は問題無さそうだ。


中央奥にマットブラックのカメラカーが見える。右手前のゴツイおじさんはスタッフのようだ。

 
左:恐らくレクサスだと思われるこの車両がソロで行ったり来たりして撮影が行われていた。
右:この様に両サイド一人ずつの白バイ警官だけで車止めがされていた。実にラフだ。


それにしても緩い。ローバジェットのドラマか映画だとは思うが高架橋の両入口に白バイの警察官が一人ずつだけで車止めをして真昼間の街中でカーチェイスの撮影をしているのだ。
やはり役所の協力があるのは強い。もちろん正規の手続きは踏んでいるだろうがこれだけラフに行えるなら街全体がセットのようなものだ。
東京でもこれだけ手軽にカーアクションが撮影出来たら、なんて幻想を抱きつつ先へ進む。

左:撮影を終えて帰っていく白バイ。



リトル・トーキョーにある日本村プラザの入り口。

ダウンタウンで気になっていたのはリトル・トーキョー、日本人地域だ。
ダウンタウンの東側に位置しているアメリカ最大の日本人地域で、全米日系人博物館もここにある。ちなみにすぐ近くにあのスキッド・ロウがあるので迷い込まないように注意したい。

観光エリア、日本村プラザを歩く。日本食の飲食店や土産屋、日本らしい朱色の櫓や提灯の並ぶまさに小さな東京と呼べるような一角だ。しかし、以前の日本スーパーでもそうだがどうも変な気分になる。
せっかくなのでカルフォルニア・ロールを試してみようかと寿司屋のメニューを見たが、どうも気が乗らず他を探すことにしたが、長期滞在の場合には欠かせない存在となりそうな地域だ。

 
左:ビジターセンター、「小東京交番」「防犯協会」の日本語文字が面白い。
右:日本村プラザ内、提灯が並び祭りのようだ。写真にはあまり写っていないが多くの人で賑わっていた。
Japanese Village Plaza
335 E 2nd St Los Angeles, CA 90012
http://www.japanesevillageplaza.net/


特に目的も無くアラメダ・ストリートを北へと歩くと不意にユニオン・ステーションの前に出た。中には入らなかったがここも美しい内装の駅だ。
ちょうどヤシの木の選定作業をしていたようで大きなクレーンのような物で豪快に切り落としていた。


ユニオン・ステーション、アメリカ全土を走るアムトラックにもここから乗車することが出来る。

 
左:LACMAのキューブリック展ポスターがウェンディーしている。
右:大きなクレーンでヤシの木の剪定作業が行われていた。
Union Station
Central LA, Los Angeles, CA 90012
http://www.greatamericanstations.com/Stations/LAX/Station_view


ユニオン・ステーションの脇を歩いていると、ふと遠くから陽気な音楽が聞こえてきた。どうやら近くの公園でメキシカンイベントが行われているようだ。
ラテンミュージックを歌っている歌手やダンスを披露している人などが見える。
僕は目に留まった無料解放中の美術館に入ったり、屋台を眺めたりと結構楽しんだ。本当にメキシコ系の人々は祭り事が好きなようだ。


二体の人形がどういう意味をなしているのかは分からないが、結構激しい踊りが踊られていた。

 
左:マリアッチシンガーであり俳優でもあるAntonio Aguilarの銅像。
右:公園内は小物や衣服の店で賑わっていた。
El Pueblo de Los Angeles Historic Monument
125 Paseo De La Plz, Los Angeles, CA 90012
http://elpueblo.lacity.org/


時刻は昼過ぎ、少し小腹が空いてきた。
昼食を取るために次はチャイナタウンへと向かおう、ここから西に少し歩いたところにある。ガイドブックで見つけたいい店があるからだ。


ジン・リング・ウェイの入り口。よく見ると手前の車のリアバンパーがぶっ壊れている。

 
左:宝石店、Chong Hing Jewelers。このアンテナが何か気になる。
右:Chinatownの文字が掲げてある。

チャイナタウンは広い、さっきの日本村が何だったのかと思うくらいのスペースがある。まさに地図の縮図位のスケールの違いか。店の様子や食べ物なんかは横浜のそれと同じような感じだ。
ちなみに中華ばかり食べている印象を受けるかもしれないが、たまたま紹介する機会があっただけでバーガーもしっかり食べているから安心してほしい。


Rush Hourのロケ地、Foo Chow Restaurantだ。

ここが目的地、フー・チョウ・レストラン、ジャッキー・チェンとクリス・タッカーのアクションコメディー、ラッシュアワーのロケ地だ。
この場所に関しての詳しい説明はまた「ロケ地巡りの回」で話すが、店内にはジャッキーの写真が飾られていたりもする。

店内はほぼ満席だったが運良く待ち時間も無く入店出来た。対応してくれた店主は聞いただけでも中国語、英語、韓国語、そして日本語も喋れるという、驚きだ。
量が多いかと思ったが二品くらいでちょうどいいよと店主が言うのでお勧めのチキンとエビチリとご飯を注文。
しばらくして料理が届いたがなんてことはない、物凄い大盛りだった。

チキンも甘辛いソースで、エビチリもプリッとしていて美味い。確かに美味い、がこれはなかなかの試練だった。
今思えば持ち帰り用のドギーバッグを貰えば良かったのだが、まだこの時点ではその術を知らなかった。
中国の文化として、料理は少し残した方が印象がいいと以前何かで読んだのを思い出し、それに習ったと見せかけての満腹でギブアップである。
Foo Chow Restaurant
949 N Hill St, Los Angeles, CA 90012
http://www.foochowla.com/


さすがに食べ過ぎてしまったので気分転換もかねて少し歩いて周ろう。


輸入車としてなんだか高級スポーツカーな雰囲気を醸し出しているフォード・マスタングも、本場アメリカでは普通の乗用車の一つ。

LAでは珍しい電車、メトロレールが走ってきた。たぶんこれはゴールドラインだ。


やはり車社会だ。ノース・ヒル・ストリートから見たサンタ・アナ・フリーウェイ。

 
左:同地点反対側から。ダウンタウン中心部へ向かう方向だ。
右:ビルの間から漏れる蒸気が実にアメリカ都市部らしい。

 
左:同地点から東を向いたところ。青空と雲が実に西海岸らしい。右下には中華街ゲートのドラゴンも見える。
右:少し歩いたところに映画関係の仕事のポスターが出ていた。ビザさえあれば。。


この特徴的な建物はウォルト・ディズニー・コンサートホール、毎回ディズニーミュージックが演奏されるわけではない。
Walt Disney Concert Hall
111 S Grand Ave, Los Angeles, CA 90012
http://www.laphil.com/

左:ロサンゼルス市庁舎だ。無料展望台があるらしいが、今回はタイミングが合わなかった。
右:市庁舎横グランドパーク、103歳の老人により新しく作られた9/11への旗らしい。グランドパークはとても心地が良い場所だ。
Los Angeles City Hall(Grand Park隣接)
200 N Spring St, Los Angeles, CA 90012
http://grandparkla.org/(Grand Park)


また当てもなく歩いていると面白そうな場所を発見した。グランド・セントラル・マーケット、ロサンゼルスの台所だ。ガイドブックで目にして行って見たいと思っていたところだったのだが、まさか偶然たどり着くとは思わなかった。
色とりどりのフルーツや海鮮類、肉類などが店先に並んでいる。見たこともないフルーツも多く並んでいて満腹で無ければ買ってみたかった。


ロサンゼルスで最も古く、最も大きいオープンエアー・マーケットだ。

 
左:飲食店も多く、マーケット内で食事も出来る。
右:面白そうなお菓子やナッツ類も販売されている。


そしてこの山もりフルーツである。気になる果物ばかりだ。
Grand Central Market
317 Broadway, Los Angeles, CA 90013
http://www.grandcentralsquare.com/

その目の前には世界一短い鉄道と言われているエンジェルス・フライトがある。丘の上からグランド・セントラル・マーケットへランチに来るサラリーマンに重宝されているとかいないとか。
そんなエンジェルス・フライトを眺めつつ、つい出店のアイスが気になった。タピオカの入った美味しそうなミルクフローズンだ。
歩いて少し余裕が出来ていたこともあり、迂闊にも購入してしまったのだが、アメリカンサイズと言うものを忘れていた。

甘くてとても美味しいが、このフローズンがトドメとなり撃沈。これまで味わったことのないほどの腹痛に襲われ、まだ明るい時間だと言うのに這いずるような思いでホテルへと帰って行った。
何をするにもほどほどが一番である。食い倒れの国アメリカなら尚更だ。


魔のタピオカフローズン。すごく美味しいが、みんな注意だ。





 Tips
前回のアルバラードや今回少し出てきたスキッド・ロウなどアメリカには危険地帯がいくつもある。今回はそんな危険地帯に限らず、被害に合わないための危機管理に関して話そうと思う。とは言っても別に海外旅行経験が多くあるわけではないし危機管理コーディネーターでもないので、今回の旅行で素人ながら注意していた点をまとめてみた。

・派手な服装をしない。
特に女性のフリフリスカートは娼婦と思われて極めて危険です!もちろん場所によっては派手でも問題ない場合も多々あり。その地域で生活している人々の服装を見て、同じような格好をするのが良いらしい。小汚い格好で貧乏旅行を演出も良し。

・観光客っぽく振舞わない。
これは服装も入るが他にも、観光地以外で地図を大きく広げない、カメラをぶら下げて歩かない、夜間出歩かない、とにかく目を付けられると極めて危険です!観光客をターゲットにしたスリや引ったくりなどに合う可能性あり。治安の悪い地域では携帯をいじっているだけでも目をつけられるらしい、分割で誤魔化されているけれどスマートフォンなんか実は結構いいお値段するので。

・財布を後ろポケットに入れない。
財布の位置がバレて極めて危険です!出来ればカバンの奥に、比較的安全な場所で手ぶらの時でも前ポケットに。後ろポケットからヴィトンの長財布を半分覗かせるなんて餌を吊るして歩いてるようなもの。また大金を持ち歩かないことも被害を最小限に抑える上でも、目を付けられないようにという点でも重要。あとクレジットカードのスキミングにも注意、ズボンの上からでも持ってかれる時は持ってかれるらしいのでこれはなんか頑張るしかない。

・置き引きに注意。
荷物を置いたままその場を離れるのは極めて危険です!一度目を離した荷物はもはや戻らぬと思ったほうがいい勢いらしい。特に空港に着いてすぐ、スーツケースを脇に置いたまま地図を見ている場面なんか狙われやすい。食事中なんかも体に触れる場所に置いておいた方が安心。

・スリにも注意。
スリと言っても単にカバンからすられる物もそうだけど、一人が気さくに話しかけて来て会話に気を取られている間にもう一人がカバンからするという手口に要注意。安易に他人を信用するのは極めて危険です!特に日本語で気さくに話掛けてくるやつは常習犯の可能性もあるので注意。

・車は乗ったらすぐロックをかける。
音楽はもちろんですがその前に鍵の方のロックです。信号待ちで襲われる可能性もあるので極めて危険です!また車から離れる時は車上荒しに合わないように荷物を見える場所に置かないことも大切。

・ホールドアップされたら抵抗しない。
街中いたるところからハッパの臭いがしているLAなので、いつラリった薬中に襲われるかわからず極めて危険です!銃だけではなくナイフであってもストリートファイトに絶対的な自信がある場合以外は従った方が無難。対策として胸ポケットに5ドル札を常に入れておく習慣を付けたほうがいいと友人から教わり実践していた。


まぁこれらは場所によっては大丈夫だったり駄目だったりってのがあるので、例えばカメラや携帯なんかだと周りに出してる人がいるようなエリアなら大丈夫、とそこで生活している人を見て合わせるというのが良い様に思う。
でもこういう可能性があるということを覚えておくだけでも案外予防になったりする気もするし、結果として一ヶ月の周遊をノートラブルで乗り切れたので無駄知識ではないはずなのでこれから行こうって人はちょっとだけ頭の隅っこに置いておいたらイザって時に役立つんじゃないかなと思うよ。


 旅のお供


リトルトウキョー殺人課 [DVD]

マーク・L・レスター (監督), ドルフ・ラングレン (出演)


リトル・トーキョーを舞台とした映画って何があったっけ、と調べている途中にこんなビデオスルー作品を発見。
日本育ちのラングレン刑事と相棒が、ヤクザ「鉄の爪」に片言の日本語で挑む、らしい作品。どうもハカマ姿に「闘魂」のハチマキで敵地にぶっこんだり、盆栽クラブなる女体盛り寿司屋があったりする、らしい。所謂「日本好きアメリカ人監督が間違った認識で撮っちゃった突っ込みどころ満載の素晴らしきB級」だと思われる。僕も未見なので今度探しておきます。


Coleccion De Oro Vol. 4 - Antonio Aguilar

Antonio Aguilar

El Pueblo de Los Angelesにあった銅像の人物、Antonio Aguilarの1980年~1990年のたぶんベスト。
銅像同様ジャケットにも馬が写ったものが多い。
心地良いラテンサウンドが楽しめる。


リーサル・ウェポン4 [Blu-ray]

リチャード・ドナー (監督)

4なんてあったっけ?、とついつい忘れてしまいがちなリーサル4作目。けれどジェット・リーが銃のスライドを引っこ抜くシーンと、ジェット・リーが水面からざばーってなるシーンだけは鮮明に覚えていたりもする。
このシリーズもロサンゼルスが舞台だ。この4でも中華街のシーンがあり、文中でも出てきたジン・リング・ウェイへの入り口も登場する。


コラテラル スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]

マイケル・マン (監督)

悪いトムさんが夜のロサンゼルスで活躍するイメージ通りの怖いアメリカ像的作品。
ダウンタウンでのシーンが多く、文中でも紹介したメトロレールも重要な場面で登場する。あのメトロレールはロングビーチ行きだったので恐らくブルーラインだ。
僕も夜のロサンゼルスを何度も車で走ったが、残念ながらコヨーテに遭遇する機会はなかった。


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プロフィール
HN:
Otsuki Naoki
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男性
職業:
コンポジター
趣味:
アクション映画とロック
自己紹介:

去年のアメリカ旅行記を更新中。ロサンゼルスからエリア51のあるネバダ州、サンフランシスコまでドライブ、からのニューヨーク。週一更新目標。

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