No.319
2013/07/30 (Tue) 08:41:10
マッカーサー・パーク 久しぶりの一人部屋ですっかり熟睡してしまい目が覚めるともう昼前になってしまっていた。Do Not Disturbをかけておいて正解だ。 窓の外にはダウンタウンの街並みが広がり人々が行き交っている。いい天気だ。ベッドメイキングのチップを1ドル、ベッド脇のテーブルに置き、さぁ出かけよう。 ダウンタウン初日、今日は周辺の散策から始める。 ホテルのレビューにも夜間外出は厳禁だとか、夜中に銃声が聞こえたりヘリのサーチライトが見えた、ホテルを出て左側には行ってはいけない、などの体験談が語られていた。おまけにLA在住の友人にそのことを話したところ、まだ間に合うなら場所を変えたほうが良いと言われる始末。僕も最後まで悩んでいたが明日にはレンタカーを借り、ホテルの立体駐車場から直接出入り出来ることから比較的安全だろうと結論付け宿泊した。結果この判断は間違っていなかったのだが、まぁ何か面白い体験でも出来るんじゃないかという期待も無かったわけではない。 夜間は非常に危険とのことだったが、アジア人が目立つからか時折視線を感じる以外は直接的な問題は起きなかった。今ではこの辺りもまだマシになってきているのかもしれない。 少し歩くと大きな通りに突き当たる、あのアルバラード・ストリートだ。その交差点にあるのがこちら方面へ足を運んだ目的、マッカーサー・パークだ。 ジミー・ウェッブ作詞作曲でリチャード・ハリスがしっぽりと歌い上げる同名の曲があるがまさにこの公園を歌ったものである。ドナ・サマーのカバーの方が有名だろうか。 だがそれはこの辺りが栄えていた頃の話、今ではギャングの抗争で亡くなった人達の死体が底に沈んでいるという。 MacArthur Park
2230 W. 6th St., Los Angeles, CA 90057 http://www.laparks.org/dos/parks/facility/macarthurpk.htm 左:保養地だった頃のボートハウスが残っている。今も使われているのだろうか。
右:この特徴的な建物はAmerican Cement Building、外壁のデザインも奇抜だ。 左:中島には多くの水鳥が住んでいて、豪快に餌をやっている女性もいた。
右:何か教えを説いている人や寝そべっている人、散歩をしている人など様々だ。 名前の通りロサンゼルスの街を火山と溶岩流が襲う、俺達のディザスター・ムービー決定版の一つなわけだが、この作品で最初に異変が起き、トミー・リー・ジョーンズが駆けつける公園がここマッカーサー・パークなのだ。 また地味に人種問題に切り込んだ作品でもあり灰を被って「みんなおんなじ顔だよ」というラストは素晴らしく、映画好きの間では未だに思い出したかのように使われる。 余談だが僕は中学の部活で卓球部に所属していたのだが、そこでのあだ名がボルケーノだった。別に火山のようなスマッシュを打つから、などという理由ではなく、この映画を熱心に語っていたからというそのままな命名であったわけだが。それにどちらかというと僕は卓球が好きではないし入部した理由はラクそうだったから、という実に不純なものだった。しかしながら実は本気卓球の部活で悲惨な日々が待っていたのだがそれはまた別の話。 そこからぐるりと公園を周り、池を突き抜けて通るウィルシャー・ブールヴァードに沿ってダウンタウン方面へと向かう。このあたりにマッカーサー像があると聞いていたのだがどうも見当たらなかった。 ウィルシャー・ブールヴァードとアルバラード・ストリートの交差点にあるウエストレイク・シアターの看板が見えてきた。その古ぼけた感じから恐らく今はもう使われていないと思うが、この辺りが保養地だった頃の名残のようなものを感じる。 僕はこの場所がリンダ・ロンシュタットのカルメリータで「スミス&ウェッソンを質屋に入れてアイツに会いに行かなくちゃ」と歌われているパイオニア・チキン・スタンドのあった場所だと思い込んでいたのだが、歌詞の通りそれはエコーパークの近くにあるようだ。このアルバラード・ストリートをもう少し北へ進んだ所だ。 左:吉野家がある、その奥には特徴的な壁画が見える。
右:いくつかの医療機関が入っているLos Angeles Medical Center。外壁が星条旗になっている。 ウエストレイク・シアターの看板の下には吉野家が出来ている。 吉野家は治安の悪い地域にあるという噂を思い出すが真相はどうなのだろうか。少なくともここでは正解な気がする。 さぁ、ダウンタウンの中心地へ向かおう。 旅のお供
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No.318
2013/07/16 (Tue) 03:29:24
ヴェニス・ビーチ ここサンタモニカに滞在するのも今日で最後だ。夕方にはダウンタウンのホテルに移動する。この日は生憎の曇りだったがまだ行けていなかったヴェニス・ビーチに行こう。 以前パンクなルームメイトから一緒に行こうと誘われていたのだが、予定していた日が曇りだったのとお互い疲れていて歩くのが面倒という理由で延期になっていた。その時はしっかりアメリカ式握手をして、また次回にと約束したが、今日は都合が悪かったようだ。僕自身も移動を考えると今回は一人で動きたかったのでちょうどよかった。この適当な感じがわりと気の合うやつだった。 ヴェニスはサンタモニカから歩いて40分くらいだ。ヒッピー文化の残るオーシャン・フロント・ウォークにスケートボードのコースであるヴェニス・スケート・パーク、海ではサーフボードを楽しむ人々で賑わっている。 Venice Beach
http://venicebeach.com/ 左:まさにヒッピーなカラーリングの車両。フロントガラスに張り付いているのは蜘蛛だろうか。
右:自称合法ドラッグの店が軒を連ねている。水タバコの店が多かった気がする。 ヴェニス・スケート・パークだ。
左:シギの仲間だろうか、水際で波に合わせて動き回りながら餌を取る姿がとても愛くるしかった。
右:基本的に砂浜ではカモメと人が寝そべっている。 左:度胸試しだろうか、絵になる場所だ。
中:多くのサーファーが海面に漂いながら良い波を待っている。 右:この要塞のような建物はライフガードの本部だ。 ライフガードの車両も無駄にかっこいい。
ビーチに点在する小屋から海の安全を見守っている。 左:ビーチへようこそ。各種注意書きの看板。
右:食べてはいけない魚の看板。何に汚染されているのかは書かれていないが水銀あたりだろうか。 真っ直ぐ海上へと続くヴェニス・フィッシング・ピア。
大変心地の良い場所ではあるが、カモメの糞で結構悲惨だった。 それから車を運転する時のサングラスを買うために予め目を付けていた専門店へ。 お目当てはレイバン アヴィエイター、あのトップガンでトム・クルーズがかけていたサングラスだ。僕が似合うはずも無いがここは西海岸、この際どうだっていい。むしろ1号線を走るのに無い方が不自然だ。 Manchu Wok / Santa Monica Place
395 Santa Monica Pl, Santa Monica, CA 90401 http://www.manchuwok.com/ 一軒目は合うサイズの在庫が無かったので次の店へ、ランチを食べたサンタモニカ・プレイスの専門店を覗く。あった。レイバンカラーレンズのブラックフレームだ。サイズも大丈夫だ。 さっきの店でもそうだが値段はどこも一律なのだそうだ。アメリカなら100ドルを切ると言うのは昔の話か、もしくは都市伝説か。 購入を決め、店員の爽やか系ナイスガイにフレームの調整をしてもらう。彼は日本人の彼女がいるらしい。カードの請求書に漢字でサインをすると「カンジ!COOL!!」と喜んでいた。 さて天気は悪いが早速サングラスをかけて一旦ホステルに戻ろう。朝チェックアウトをした時に荷物を預けていたからだ。 荷物を受け取りダウンタウン行きのメトロ・ラピッドに乗り込むが次第に雲行きが怪しくなり雨も降ってきた。日も落ちてあたりも暗くなって来た頃、ついには土砂降りになってしまった。 ロサンゼルスで土砂降りの雨とはついていない。おまけにバス停からは1ブロックほど歩かないといけないのだ。カメラ類をビニール袋に入れてバスを降りた。 さっきよりは多少ましになったがまだ降っている。ふと顔を上げると空からは高層ビルの明かりがあたりを照らし、厚い雲に向けられた何本ものサーチライトが雨でより一層目立っていた。何というブレードランナーだ。一気にテンションが上がってきた。 雨に濡れながら駆け込んだ、このヒストリック・メイフェア・ホテルこそがこれから一週間ダウンタウンでの拠点になる場所だ。 ここも事前にネット予約をして行ったのだが一泊30ドル程だったため、どうせ汚い部屋だろうと全く期待していなかったのだが、なんと最上階の一個下の階でダウンタウンの夜景が一望出来る素晴らしい部屋だった。 現地での一般的な生活を体験するバックパック旅行のつもりだったが、まぁたまにはいい。約10日ぶりの一人きりの部屋で完全に落ち着いていた。 旅のお供
No.317
2013/07/02 (Tue) 03:44:49
ハリウッド アメリカ、しかもここロサンゼルスを選んだのはもちろんハリウッドのある映画の街だからだ。 滞在中に出来るだけ多くの映画関係の場所を見て回ろうと思い日本からアポを取っていたのだが結局スタジオに関してはツアーで回れる範囲内しか行くことが出来なかった。 今日は見学ツアーのあるスタジオの一つ、あのパラマウント・ピクチャーズへと向かおう。メルローズ・アヴェニューにある老舗スタジオだ。 スタジオ見学は予約なしでも行けると日本語ブログに書いてあった(注1)ので昼過ぎを目標に近くまで向かう。 少し離れたバス停で降り一先ずランチを取るためにあたりを散策する。またサンタモニカとは違った街並みだ。 少し歩いていると面白い店を見つけた。あの牛丼でお馴染みの吉野家だ。 店先のポスターに吉野家忍者が覗いているあたりが実にアメリカらしい。関係無いがこのフードコートの警備員らしき老人が居たのだが、レイバンとチョビ髭で実に渋く格好良かった。 左:アメリカではプレートタイプのメニューをよく見かける。
右:ここはビバリー・プラザの一角にある。 せっかくだ、ここでランチにしよう。 店内は意外に子供連れの家族で賑わっている。場所柄かもしれないがサラリーマン向けのファスト・フードという立ち位置では無いようだ。 アジア人は居らずメキシコ系の人々が多い気がする。 オーダーしたのは野菜添え牛丼なるもの、日本では見かけないメニューだ。思っていたよりも量が少なく一般的な並より一回り小さいくらいか。そして味付けが薄い。温野菜の味をそのまま味わいたい人向けだろうか。牛丼自体は日本のそれと近く、違和感無く食べることが出来た。 そういえば以前のオレゴンでもホーム・ステイ先の家族から頂いた弁当に生のブロッコリーが丸々入っていた事があった。どうやって食べれば良かったのか未だに謎のままだ。 30分ほど歩くと街路樹の塀で区切られた大きな敷地が続いているのに気付く。ここがスタジオのようだ。 とりあえず最寄りの入口から入り警備員のおじさんに見学ツアーに参加したい旨を伝えるが、予約はしているかと怪訝そうな表情。 なんてことはない、予約なしで参加出来るという情報は間違っていたのだ。 担当者に問い合わせて貰ったが生憎空きが無かった。システム的に飛び込み参加は難しいのだろう。ネットで事前に予約と決算をしてから出直してほしいとチラシを渡され、警備員のおじさんに「月曜にまた会おう」と言い残しスタジオを出た。 これは困った。 何か無いかオフラインの地図を眺めているとどうやらハリウッド中心部まで歩いていけそうだ。不意なタイミングではあるがちょうどいい、ついにハリウッドへ向かう。 ノース・ガワー・ストリート側の入口。 ノース・ガワー・ストリート側、ステージ29の壁には大きなクジラの絵が描かれている。 この絵画はマリン・ライフ・アーティスト、ワイランドによるものらしい。 左:ハリウッドに向かう途中。これは電源車のようだ、後方の建物で撮影をしていた。 右:これは途中見かけたハリウッド・プロダクション・センターだ。 ハリウッド・ブールヴァードとノース・ガワー・ストリートの交差点より。
中央に小さくハリウッドサインが見える。 ノース・ガワー・ストリートを北へ進むこと約30分、ついにハリウッド・ブールヴァードに到着した。実を言うとパラマウントのあたりから既に見えていたのだがHOLLYWOODのサインもハッキリと見える。 なんだかふらっと来てしまったが幼少期から大好きだった映画の数々が作られ、その場所自体も憧れであり夢だったハリウッドに実際に来ているのだと思うと、急に感慨深く思えてきた。 そしてこれがハリウッド・ウォーク・オブ・フェームだ。
そろそろ帰ろうかと思いかけた頃、ふと店先の映画ポスターに惹かれ立ち寄った場所が、実際に使われたシナリオやトレーラーのフィルムなどを購入出来るコレクターズ・ショップだった。 ただやはり歴史的な作品などはそこそこの値段が付いていたので、なぜかトワイライト・シリーズが大量に投げ込まれている叩き売りの段ボール箱を漁り何点か入手した。 ローランド・エメリッヒ監督のデイ・アフター・トゥモローとヴァンダミング・アクションのダブル・チームの35mmフィルムトレーラー。そしてブラックレインが大好きな友人へのお土産としてそのシナリオ、まぁ先に開封して読んだが。 Hollywood Book and Poster Co.
6562 Hollywood Boulevard, Hollywood, CA 90028 http://www.hollywoodbookandposter.com/ こぼれ話 今回は少しこぼれ話でもしよう。 ハリウッド映画を意識するきっかけとなったのは、僕もまたスピルバーグ監督の影響がとてつもなく大きかった。とりわけ何度も繰り返し見ていたのはジュラシックパークだ。 当時、あれはまだ幼稚園か小学校低学年か、VHSに特別タイトル付きでダビングしてもらった物を宝物のようにして観ていた記憶がある。特にそのタイトルからのラプトル柵シーンでのワクワクさは今でもはっきりと覚えている。 もちろん当時は監督名などほとんど気にしていなかったし、目的は恐竜が見れることだったわけだがー、つまりジュラシックパークを観てアニマトロニクスやCGの存在を意識するようになったわけだ。結果的に今に繋がっているとも言えると思う。(スタートとなったのはゴジラなのだが。) まぁこれはユニバーサルの作品なわけだが、こういった大道で大作のハリウッド作品が一人の少年の将来を左右させた事には違いないわけで、幾つになっても「こんなベタなハリウッド作品なんて」と言わずに純粋にワクワクしながら楽しめたらいいなと、観る側としても作り手側としても思うんだ。 旅のお供
No.316
2013/06/18 (Tue) 04:35:37
ユースホステルでの生活 ユースホステルでの朝は早い。 ドミトリータイプのため早く起きてしまうなんてことも最初のうちはあったが、数日もすればすぐに慣れ、翌日の予定が楽しみで目が覚めるようになった。今回はそんなホステルの話を中心に、クレジットカードやチップの事も交えて話していこう。 Hostelling International - Los Angeles/Santa Monica 1436 2nd St, Santa Monica, CA 90401 http://www.hilosangeles.org/ サンタモニカで泊まったのはホステリング・インターナショナルのユースホステルだ。ここは世界中の主要都市に展開する会員制のホステルで、他よりも安全で清潔だと教わり日本から予約を入れて行った。 一人旅初心者の僕は多少値が張る4人部屋に泊まったが、エコノミークラスなんてので多い所では12人部屋なんかもあったりする。 風呂トイレや洗面所、キッチンなどは共用で、部屋はあくまで寝る所と荷物置き場程度の感覚だ。くつろぐのは施設内にあるラウンジやカフェで、宿泊客の多くが旅人と言うこともあり結構気楽に話しかけたり出来る。 中学校の英語で"Hello how are you?"なんてのを習ったがまぁあまり使わない。隣に座っている人に突然"So where u from?"なんて声をかけるのが多かったし、僕もまたそう言って声をかけられた。 他にも顔見知りの相手には"How u doing?"なんてのが一般的で、多くの人が Are をほとんど発音していなかった。You を U としたのはそう言った崩した感じを出すための表現だ。 ここまで書いてもうお分かりだと思うが、僕は英語がそこまで喋れるわけではなかった。日常会話程度の聞き取りは出来たので言ってる事は分かるがなかなか喋るのは難しい。今回は英語の勉強も兼ねた旅であった。 ・部屋 僕はハードタイプのスーツケースをそのままロッカー代わりに使用し、展示PC用の盗難防止ワイヤーでベッドに括り付けていたが、まぁカリフォルニアやニューヨークへの旅行にしては若干警戒し過ぎだったかもしれない。 ロッカーには持参した南京錠を付けるのだが、例えばパンクのルームメイトなんかはいつも解放状態でその辺に持ち物が散らばっていた。僕のロッカーは彼の下だったのだが、帰って荷物を入れようとすると大抵1ドル札だったりコインだったりが上から落ちてきていて、いつもそっと戻していた。 他にも意外とカバンを置きっぱなしの人も多く、さすがに財布は無いが硬貨をポロポロ落としている人も多かった。まぁみんな所謂バックパッカーで荷物は服がメインだからラフな感じだったのかもしれない。 そんな連中と一緒にいると段々いい加減になってくるものだ。 これはまたサンフランシスコ編で登場するはずだが「巨漢のジョン」というなかなかファニーなオッサンがSFでのルームメイトにいた。ある日スーツケースのワイヤーを付けずに部屋から出ようとした時にそのジョンが物凄いキメ顔で「ナオキ、鍵をかけておいた方がいいぜ。」とアドバイスをしてくれた。 ベッドに寝そべったままでのキメ顔と、スーツケースに向けられた人差し指のバランスが物凄くツボに嵌って吹き出しそうになったが「そうだな、Just in caseだな。」と突っ込まずに真面目に鍵をかけたが、今考えるとやはり日本ではないのだから可能な限りの対策はしておくべきだ。ジョンは正しかった。鍵をかけない時は中身が盗まれてもいいものだけにしたい。 ちなみにこの巨漢のジョン、体格が良すぎてほとんど部屋から出ない。とにかくサンフランシスコで出会った中でいろんな意味で一番強烈な人物だった。サンフランシスコ編を楽しみにしておいてほしい。 それと、意外と役に立ったのが延長ケーブルだ。 部屋にはもちろんコンセントがあるが、人数分なかったり既に全部埋まっていたり、遠かったりなど自由に使えない場合が多いからだ。また僕の場合はカメラ周りの充電やラップトップに携帯電話と、それらをベッドの上で展開出来る環境作りには欠かせなかった。 プラグ形状は同じだったが、アメリカでは電圧が110や120Vと日本の100Vよりも高い。延長ケーブルを用意する時にはまず最初にチェックしたいポイントだ。また出国前に持参する電子機器の電源周りも一度全てチェックしておいたほうがよさそうだ。大体240Vまでだったりするのでそのまま持って行って使うことが出来るが、ヘアドライアーなどは対応していない物も多い。 ・朝食 HIのホステルは朝食がセットで付いている所が多く、朝7時から11時くらいまでキッチンやカフェで提供されていて、チェックインの時に宿泊日数分もらったトークンで手に入れることが出来る。また確かサンタモニカは無くなり次第終了だったような気がする。 基本の形はパン類とフルーツ一個、コーヒーやオレンジジュースなどの飲み物のワンセットだが日によって変わったり場所によって違ったりと様々だ。 例えばサンタモニカではシリアルにシロップ着けのカットフルーツとヨーグルトを混ぜれたり、サンフランシスコ・フィッシャーマンズワーフではワッフルかクロワッサンをトーストで焼いて好きなジャムを付ける事が出来る。そしてニューヨークではホットチョコレートやドーナツなんかも選べたりする。この組み合わせは最高だが、朝から目に見えて高カロリーなので覚悟が必要だ。 左:サンフランシスコでの朝食。たまに梨が選べたりもした。 右:セルフの場所が多かったがニューヨークはカフェで注文出来る。 サンタモニカに戻ろう。 朝食にピーナツバターに近いジャムが出ていたのだが、どうも食べ慣れない味で前に座っていた男性と話題になった。 彼はフランス出身でバイクの旅をしているらしい。いい趣味だ。明日からダウンタウンに宿を移すらしく駐車場が高いという愚痴と治安に関して心配していた。LAは怖いと言われやってきた僕もまた、同じく翌週からダウンタウンへ移ることになっていた。 お互いにスキッドロウには近付かず気を付けようと言うことで別れたがその時は日本人以外も治安を心配するのかと驚いた。普通に考えれば当たり前の事なのだが。 ・風呂とトイレ アメリカでは朝シャワーを浴びる人が多いが、多くのホステルでは24時間自由に入ることが出来る。ここサンタモニカではバスタブ無しのシャワールームが三つほど並んでいた。 比較的清潔だったが床のすのこがどうも気持ち悪かったので100円均一のスリッパを持参しておいて正解だった。 トイレは、まず個室の扉下に大きな隙間がある事に驚くだろう。これは犯罪防止のためらしいが日本のものに慣れているとなかなか落ち着かない。下手をすると隣に入っている人の足が見えるくらいだ。 これは確かニューヨークの空港だったが、扉の建て付けが悪い、というかドアが半分外れていて閉めても10センチほど隙間が出来てしまうものなんかもあった。 またトイレットペーパーが特大ドラムで低音を響かせながらごろごろと引き出すタイプだったり、通常サイズのものが最初から5個ほど横に並べてあったりととにかく合理的だ。悪くいうとあまり上品では無い。 ちなみにシャワールームとトイレは同じ部屋の中に隣接している。この辺りの写真を撮るのをすっかり忘れてしまっていた。 ・洗濯 連泊するともちろん洗濯の必要も出てくる。旅人が多いことからホステルにはランドリーも設置してある。アメリカで洗濯をするのは初めてだったが、ここでもクォーターが大量に必要になるので先に受付で両替してもらっておいたほうが良さそうだ。 一般的な洗濯機(上)と乾燥機(左)。ここのホステルは洗濯物の盗難の心配も少なかったので終わるまでラウンジでくつろいでいた。 基本的な操作方法は日本のそれとほとんど変わらない。もちろん英語ではあるが簡単なマニュアルも書いてある。 コインの投入はこうだ。クォーターを必要分並べて台座ごと押し込む。足りない場合どうなるのかは分からない。 またしっかり奥まで押し込まないと入ってくれない。 ちなみに金額シールと投入硬貨数の表記が違っていたり、台によって表記が違ったり案外適当なので、最初に受付で確認しておいた方が無難だ。 日本から小分け粉洗剤を持って行っていたのでしばらくは必要無かったが買うことも出来る。 ・イベント ホステルでは毎日様々なイベントが用意されている。ロサンゼルスでは既にスケジュールを固めていたのであまり参加出来なかったが街のガイドツアーやパーティー、ライブなどがある。 その中に無料のコメディー・ショーがあり、僕はあまり興味が無かったのだがカフェから出たところでお姉さんに呼び止められてしまった。どうやら客が入っていないらしい。 まぁ物は試しと参加してみることにした。とは言ってもそこまでしっかり理解出来るわけではないので笑うポイントがわからなかったりもする。ただ下ネタは万国共通のようでそこそこ笑えた。 だが他にも差別とまでは行かないが割と人種の違いや同性愛ネタなんかが多かった気がする。日本人男性は僕だけだったので日本人の男はHENTAIを見るんだろ?としつこく聞かれ若干嫌気がさしていた。ちなみにHENTAIというのは成人向けアニメの英語名だ。 その後も何度か日本人として小馬鹿にされた気がする。つまりは気分を害したわけだ。こういう時に皮肉の一つや二つ、さらりと言えるくらいには英語を喋れるようにならなければいけないと痛感した瞬間だった。 しかしまぁ「メキシコ人は『よぉLADY電話番号教えろよぉー』とすぐに聞いてくる」という話だけは面白かったので良しとしよう。 Tips ついでなので今回はクレジットカードとチップに関して話そうと思う。 ・クレジットカード クレジットカードは海外旅行保険のためにVISA二枚MasterCard一枚の計三枚を持って行った。カードの海外旅行保険はほとんどオマケのようなものだが、実はいくつかの項目で他のカードと合算することが出来る。また病気で死亡の場合は保険が効かない。 補償額が大きい点でオリコカードを選んだ。審査が緩く即発行してくれる点で楽天カードも用意したがこちらは利用付帯、つまり旅行先までの交通費を支払った場合にのみ機能する。そして予備にKCカードを持参した。 オリコカード 楽天カード KCカード ・参考ブログ、このあたりが役に立った。 海外旅行保険クレジットカードの落とし穴 海外旅行保険付帯のクレジットカード比較一覧表 アメリカではカードでの支払いが一般的だ。もちろんキャッシュでも行けるがキャッシュオンリーの店は圧倒的に少なかった気がする。 カード決算で日本と違うのはPINコード式では無くサイン式がほとんどだと言うことだろう。もちろん日本語でも大丈夫だ。カード裏面と同じサインを記入する。 他に面白いのはレジ横のPDAの様な端末に自分でカードを通し、タッチパネルにサインを書くタイプだ。これにはiPhone版もあり、イヤホンジャックにささったリーダーに通して決算をする。 またカードが使えない場面もある。 まず代表的なのがガソリンスタンドでの支払いだ。日本同様のスタンド横リーダーにカードを「一瞬だけ」差し込んで素早く抜くのだが、詳しい理由はわからないが現地のカード以外は認識しない場合が多い。これは公衆電話でもそうだった。 この場合、古いアクション映画のようにスタンドの事務所に行って「何番にお願い」と言って給油してもらうのだが、満タンにするのは少し面倒くさい。というのも何リットル入るかわからないので事務所を往復する羽目になるわけだ。 これは各スタンドによって対応が代わる。最初に多めに請求しておいてから差額を返してくれるところや、先に満タン入れさせてくれるところ、(これはかなり心配ではあるが)給油が終わるまでカードを保管されるところなどがある。最後のはカードホルダーがあり普段からそういう方法を取っている場所のようだったので渡したが出来れば避けた方がよさそうだ。 最後にクレジットカードは盗難にあってもすぐ対応出来るようにカード番号とカード会社の緊急連絡先のメモを財布とは別で持ち歩いておいた方が安心だ。 また街中でのスリやスキミングの防止としても出来るだけ財布は鞄の奥にしまっておきたい。 ・チップ 英語表記でTIP、正確な英語読みでティップだが、こいつがまた面倒だ。払うべきか幾ら払うのか終始戸惑った。 簡単に分けると、テーブルまで料理を運んでもらったり、タクシーに乗ったりなど何かサービスを受けた場合はチップを払う。 払わなくていい場合、任意なのは、ファーストフードやコンビニ、レジ横にチップ入れが備え付けてある店だったりなどだ。 洋服屋などでは裾直し等で結構な手間を割いてもらった場合は渡してもおかしくはないが基本必要無いらしい。 サービスと言う点ではこのあとの話で出る映画スタジオでのツアーに家族連れで参加していたお父さんが、最後にガイドへチップを渡そうとしていた。ガイドは「ツアー代に含まれているから必要ないですよ」と断っていたが、まぁ臨機応変にという事か。 渡す額は代金の15〜20%くらいで満足度に応じて変動させるようだ。計算には消費税を含まない金額を使う。 計算が難しい場合はiPhoneアプリでTipStarと言うのがあり、数人での計算などもしてくれて便利だった。 これはUCIの友人に聞いた話だが、店の料理が不味く、サービスも最悪でよっぽどひどい時には2セントだけポンポンと残して帰るのだと言う。これは二度と来ない、と言う憤りも表しているのだろうか。まぁやらない方が無難だ。 カード決算の時に渡される請求書にサインをするのだが、その時よく見るとTipもしくはGratuityの項目があるので、そこに渡したいチップの代金とそれを含めた合計金額を記入するのだ。ただ合計金額の記入を間違えると店側の都合の良い方を請求されてしまう場合もあるので注意したい。これはPDA版の時も同様に指定出来る。 また独自の文化なのだろうか、キャッシュオンのバーでのチップ支払い方法に、ドリンクを受け取る時に1ドル、さっとカウンターに残して行くと言うものがある。お釣りを受け取ったあとそこから1ドル札残しておくとスマートだ。 またライブミュージックのある店ではミュージックチャージをチップとして支払う場所もある。その場合、店員がバケツを持って回ってくるので1ドルほど放り込んでおけばOKだ。 旅のお供
No.315
2013/06/06 (Thu) 03:08:57
フィルム・ツールス UCIの友人にはロサンゼルスに滞在中何度もお世話になった。 この日は僕が行きたいと言っていた映画機材専門店Filmtoolsへ連れて行ってくれるという。 昨夜電話で待ち合わせ場所を打ち合わせていたのだが、喫茶店名をてっきり交差点の名前だと勘違いしていて道に迷い、大遅刻をしてしまった。 途中探せど探せどフリーWi-Fiも公衆電話もなく、周辺の店に片っ端から入ってWi-Fiか電話を借りれないか聞いて回り何とかチョコレート専門店で手作りチョコ購入の客としてWi-Fiを使わせてもらうことが出来た。 忙しい中時間を作ってくれていた友人には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。モバイルルーターの必要性を感じたのはこの旅で後にも先にもこの時だけである。 合流後、Filmtoolsへと向かう。 ダウンタウン方面からグリフィスパークのある山を越えた地域、バーバンクにある店だ。 大きな地図で見る Filmtoolsは素晴らしい品揃えだった。 車載用吸盤だけでも十数種類あったり、撮影周りだけではなく現場のほぼ全ての部署に対応していた。つまり現場で必要な物は大体取り揃えてあり、例えばロサンゼルスロケで小物類なんかを現地調達する必要がある場合はここに立ち寄るスケジュールを組んでおいたらほぼ間違いないだろう。 そんな品揃え抜群な店だったが残念なことに僕の欲しかったGoPro Hero3 Black Editionは在庫なしだった。明日入荷するかもしれないし、来週かもしれないという曖昧な返答、翌週からのロードトリップで早速撮影しようと思っていたので渋々他を探すこととなった。 というのもこのBlack Edition、当時、発売されたばかりで生産台数もまだそこまで多くはなく日本に関しては発売日さえ未定の頃だったのだ。つまり初期ロットに手を出したわけだが。 他を当たる前にランチを食べる。同じくバーバンクにあるムーアズ・デリカテッセンへ連れて行ってもらった。ここの店内には壁一面有名コミック作家のイラストが描かれているスペースがあり著名人も度々訪れるのだと言う。ここではサンドイッチを注文、チキンとコールスローのような野菜の相性が抜群だ。 右:注文したサンドイッチ、これも抜群に美味い。 左:壁一面に描かれているイラスト。あのシンプソンズの作家本人のイラストもあった。 そこからジャパニーズ・スーパーマーケットへ立ち寄る。日本式のスーパーで店内の間取りや駐車場のギチギチ具合なんかも日本そのままなのだが、懐かしいとか安心すると言うよりなんだか奇妙な気分になった。 以前UK出身の誰かの話で日本のHUBに来ると奇妙な感じがすると言っていたのを思い出したがおそらくそれと同じだろう。 大きな地図で見る MOCHIとそのまんまなネーミングのアイスクリーム、友人のイチオシらしく雪見大福のようで美味しかった。 この日はそのまま解散したのだがどうしてもGoProが欲しかった僕は個人で問い合わせをしてみることにした。先ほど車内で他の機材専門店には連絡をしてもらっていたのだがどこも無く、逆に家電量販店ならあるのでは、と考えていたのだ。 早速ホステルの公衆電話にクォーターを積み上げてかけてみることにした。まずは一番近かったウエスト・ロサンゼルスのベスト・バイにかけてみる。と電話対応をしていた女性が今手元に最後の一個を持っていると言うのだ。 まさかあるとは思っていなかったので慌てて仮押さえをし、BBBに飛び乗った。 ベスト・バイは一般的な日本の家電量販店とあまり変わりはない。早速カメラコーナーに行ってみるとなんてことはない、お目当てのGoProが大量に並んでいた。確かに最後の一個と聞いたはずだが僕の聞き間違いだったかもしれないと言い聞かせつつ、まぁ手に入るならそれでいい。 一通りオプションパーツを揃え無事購入、これでロードトリップでの撮影が出来る。 それにしても、やはりここでも強いのは家電量販店、か。 ベスト・バイでGoProを入手したあと、まだ時間が早かったので少しダウンタウン方面へ歩いて散策してみる。牛角なんかもあったりして、わりと日本の店舗も進出しているようだ。 牛角よりもBMの兄ちゃんに目が行ってしまった。 ウエスト・ピコ・ブールヴァードをサンタモニカとは反対方面へ、ベスト・バイ横のサンディエゴ・フリーウェイを越え、ウエスト・ウッド・ブールヴァードの交差点まで歩いた所で大きなギターショップを見つけた。ギターセンターだ。 大きな地図で見る 盗難や引っ掛け防止の為か入り口でカバンを預けるようだ、そのまま入ろうとして受付のやたらフレンドリーなナイスガイに止められてしまった。 少々不安ながらも大型店だし大丈夫だろうとカバンを預け店内へ。所狭しと楽器が並ぶ中、ギターコーナーを探す。あった。素晴らしい品揃えだ。いつかは買いたいと思いながらいつも眺めるだけのフェンダーUSA クラプトンシグネチャーのストラトキャスターをここでもまた見つめる。マットフィニッシュのメイプル板が美しい、いい色だ。 僕もまたクラプトンに魅せられてギターを始めた一人で昔ストラトモデルのノンブランド・スターターキットを買い、ロゴを削ってlaylaのイントロを練習していた。 今ではそのフェイクストラトはブルーズ好きの後輩に譲り、レースセンサー・ゴールドとミッドブースト搭載のクラプトンモデルっぽいフェンジャパのストラトを使っているが、元々破格の中古品ということもあり全体的にガタが来ているのでそろそろ新しい一本と巡り会いたい時期なのだ。 楽器を眺めるのは楽しい。個体は違えど型によって様々なアーティストを連想するからだ。 ここでギブソンES-335が目に入る。これもまたいつか手に入れたいギターだが、これのブラウンサンバーストを見るとラリー・カールトンが、チェリーレッドを見るとリー・リトナーを思い出してしまう。 二人ともロサンゼルス周辺出身の代表的なジャズフュージョンギタリストで、まさに西海岸なサウンドだ。 この二人の共作にラリー&リーがあるが、実は僕が二人のことを意識したきっかけとなったのがこのアルバムだった。クラプトンのギターテクニックに酔いしれていた高校時代、「ジャズ界にはもっとスゲェ奴等がいっぱいいる」と親父がこのCDを渡してくれたのだ。そんなこともありこのES-335の色違いを見るとそれぞれを連想してしまうのだ。 ちなみにこのラリー&リーにはLAアンダーグラウンドという曲があるのだが、まさにここロサンゼルスの事を奏でた曲なんだなとLAの335を眺めながら考えていた。そして彼らもまたこのギターセンターに足繁く通っていたのかもしれない。 少し話がそれたが、このギターセンター、実はウエスト・ハリウッドにもありどうやらそこが聖地のような扱いらしい事を後に知った。少なくともハリウッド出身のリーが通っていたかもしれないのはこっちの方だろう。通常のガイドブックしか目を通していなかった僕は完全に見落としていたわけだ。 残念で仕方が無いがそこは次回ロサンゼルスへ旅をした時の楽しみに取っておくとしよう。一度に全部回ってしまうのはもったいない。 Tips 冒頭に電話の話をしたが、結局プリペイド携帯を買わなかった僕はホステルの公衆電話を使っていた。 カード社会、アメリカの公衆電話のほとんどはクレジットカードに対応しているが日本のカードは使えない場合がある。これはまた後の話でも出てくるセルフガソリンスタンドなどでも同じで使えない場合が多い。 公衆電話を使うかもしれない日はクォーター、25セント硬貨を多めに持っておきたいところだ。 ちなみにこのクォーター、ジュースを買う時、チップを払う時、バスに乗る時などとにかくよく使う。事前に多めに両替しておいてもいいだろう。年代別でデザインが違うので余ってしまったとしてもお土産に流用出来る。 旅のお供
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プロフィール
HN:
Otsuki Naoki
HP:
性別:
男性
職業:
コンポジター
趣味:
アクション映画とロック
自己紹介:
去年のアメリカ旅行記を更新中。ロサンゼルスからエリア51のあるネバダ州、サンフランシスコまでドライブ、からのニューヨーク。週一更新目標。
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